【男主】腐男子くんは困らない【ky】 (ページ16)

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Aが冷蔵庫に飲み物やら色々と片付けている間、ヒラはソファに座っていた。
さっきよく考えた矢先だけどAんと二人ってめちゃくちゃ珍しいな？！という事実に時差で気付いた。だっていつもはキヨがいるから。
これを機に、ちょっと色々聞いてみよう。そう思ってヒラはAに声を掛けた。

「Aんさー」
「ひょい？！」
「いつからBL好きなの」

キヨへの気持ち云々よりまず気になったのはここだった。
AのBLへと信仰心は中々に凄まじいものがある。いや世間一般的な腐った方達はもしかしたら同じような感じなのかもしれないが。

「そ、そそ、そうですね、あの、…ちゅ、中学のころ読んでいた漫画の同人誌のアンソロジーを、たまたま読んでしまって…」
「アンソロジー？」
「色んな方の描いたお話を集めた一冊の本みたいなものです」
「ほーーそれがボーイズラブだったのかぁ」

あまり聞き慣れない単語の意味を教えて貰って素直に感心しつつ、ヒラはなるほど、と頷いた。そうです、とAも返事をして。

「もともと絵とか描くの好きだったので本当に色々と衝撃を受けて…」
「キヨをネタにし始めたのはいつ？」
「あっそれは実況を始めてからですよ！レトルトさんとの絡みを見て、あれこれいけんじゃないか？って思ってしまってからが早かったです、検索したら出てくるでてくる楽しい毎日でしたそこに自分も入りたいなと思って」
「お、おお…」

キヨっていつもこの熱量によくツッコミ入れてるなとキヨにも真面目に感心した。
そして本題へ。

「じゃあAんはキヨのことどう思ってるの？」
「自分の事は掛け算にしませんよ？」

若干食い気味でついたレスに若干口元が引き攣る。
この子ほんとぶれないなすげーな。