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邂逅、そして。-14 ページ18

ちょうど二つ目の収録が終わる頃、何度目かのインターホンが鳴った。
ナイスタイミング〜と上機嫌に呟きながら、今度は山本くんが玄関へと向かう。

彼ーこうちゃんが現れたのは、昼少し過ぎた頃だった。
手に昼食らしきものを持って部屋に入ってきた彼は、大きな目を見張るようにして驚く。

「え、なに?何でこんな人集まってんの?めずらし!」

…確かに、それは私も感じていたことである。
数十人のライターを有するQuizKnockであるが、こんなに動画出演メンバーが一堂に会するとは思わなかった。
しかも、隣で黙々と読書を続ける水上くんも入れるともはや部屋の人口密度が凄いことになっている。

「ね。たまたまにしては豪華な感じしない?」

ふふふと笑う福良さんが、ほわほわとした雰囲気なのでこうちゃんもそれに飲まれたようである。
というよりも、彼はお腹が空いていたらしい。離れた私にもハッキリ聞こえるレベルで腹の虫が鳴いたのだ。

「…悪いかよ!」
「何も言ってねーだろ!」
「別になんも悪くはないやろ」

こうちゃんは部屋に響いた自分のお腹の音が恥ずかしかったようで、謎の逆ギレをしている。
それに半笑いで伊沢くんと川上くんがツッコむ。仲の良さが微笑ましくて、また笑いそうになりつつも堪える。

元々笑いの沸点が低いので、これだけ人数とボケの手数が増えてくるといよいよ危ないなと思い始めてきたな…。

「…先に昼食べていいっすか…」


ツッコミの反動なのか、静かにこうちゃんが手をあげながらお願いしてくるのが可愛い。

私も、その言葉に反応してか、昼時というのを思い出したのかは不明だが、無性にお腹が減ってきた。

朝からバタバタしていたので、昼食のことをすっかり忘れていたのだけれど、どうしようか…。


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作者名: | 作成日時:2020年8月14日 20時

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