52話 ページ4
Youside
目が覚めるともう夕方だった。
空はすっかり茜色に染まっている。
夕食を食べに行こう。
あ「あ、兄さん!」
文「おう、一緒に食べるか?」
あ「うん!」
兄さんと食べるのはひさしぶりだ。
留「俺もいいか?」
あ「兄さんいい??」
文「仕方ない。」
留「ありがとよ!」
3人で夕食を食べる。
しばらく食べ進めると、留三郎が口を開いた。
留「なあ、もし大切な人が死んだらどうする?」
文「食事中にそういう話をするなよ。」
留「いいじゃねーか。で、どうなんだよ?文次郎は。」
文「そうだな、少し不謹慎だが…もし大切な妹、Aが死んだら俺は毎日墓参りに行く。
寂しくないようにな。あとは、Aの分まで精一杯生きる。」
あ「ちょっと、兄さん。そんなこと言わないでよ。」
文「もしも、の話だ。Aがそう簡単に死ぬ奴じゃないって知ってる。だが、今の時代、いつ別れが来てもおかしくないからな。」
あ「…そうだけど。」
留「Aは?」
あ「とりあえず、声に出して泣くよ。泣き止んだら、感謝を伝えに行く。」
留「だよな、寂しいよな。」
あ「…暗い話はここでおしまい。もう少し明るい話ないの?」
留「あ、ああ。すまんすまん!」
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作者名:たうふ★ | 作成日時:2022年5月15日 19時