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「 …失礼します 」
そこに居たのはお菓子を食べながら、
パソコンに向かう養護教諭
俗に言う、“ 保健室の先生 ”
廉「 …この時間に来るなんて、珍しいやん。
どないした? 」
永瀬廉 “ 先生 ”
格好良くて、爽やかで、女子生徒からの人気も高い
でも、私はそんな “ 先生 ” と付き合っている
「 バスケでパス受け損ねて 」
廉「 鈍臭いなあ、集中せんと 」
永瀬先生は去年赴任してきた新任の先生で、
来年の1月で24歳になる
高校生の私とは、7歳差
さっき鈍臭いって、
平野にも全く同じこと言われたなあ
「 …冷た、 」
廉「 湿布やねんから、当たり前やろ 」
手くらい何度も繋いでるのに、
“ 教師 ” と “ 生徒 ” として手が触れるのは未だに緊張する
別に治療なんて、誰だって同じように受けるのに
この関係性がある限り、
学校でこの人と会うのは落ち着いて居られない
「 有難うございました 」
廉「 …このままサボって行くやろ 」
ドアの方に向いた私を遮るように、
先生はドアの看板を “ 出張中 ” に変え、鍵を閉めた
後戻りが出来ない関係性になって一年
それでも私は結局、
廉「 久しぶりやな、学校では 」
「 …授業中だよ、先生 」
廉「 今更何言ってんねん、今日は大切な日やろ 」
この人から離れることは出来ない
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作者名:た あ す ん 。 | 作成日時:2018年8月9日 13時