top secret【漆黒】 (ページ12)

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後数分しかないんだから戻らず教室にいれば良いのに、
変な罪悪感から足が向くのは体育館だった

千「 A、大丈夫？」

「平気平気、ごめん心配掛けて！」

皆の元に走って戻るけど、そこに平野の姿はなくて

「あれ、平野は？」

神「え、お前探しに行ってたけど。会ってねえの？」

私を探しに？

だとしたらさっき保健室の扉を引いたのは平野？

そう思った瞬間にチャイムが鳴って、
平野が戻ってくることはなかった

教室に戻れば一足早く制服に着替えた彼奴

「なんだ平野、ここに居たんだ」

紫「自分でやったん？それ」

“ 出張中 ” の札がかかっていたはずなのに、
あまりにも綺麗に巻かれた包帯に違和感を覚えたみたいだった

人のことよく見てるな、と思う反面、
何か勘付かれたんじゃないかと心配になる

「 1人で出来る包帯の巻き方わざわざ調べて巻いたの！上手いでしょ」

紫「通信量それに食われてるのアホ過ぎやん」

「マジでウザい怪我人労われ！」

純粋な平野は私の苦し紛れの嘘を信じてくれたのか、

それ以上このことについて聞かれることはなかった

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