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続いて、女子棟4階に移動して芦戸さんの部屋、麗日さんの部屋を披露してくれた。
そろそろ夜も深くなって、披露するペースが早くなっている。
女子棟5階は、蛙吹さんと八百万さんの部屋。
「ってそういや梅雨ちゃんいねーな」
時風も周りを見渡してようやく気付いた。
「あ、梅雨ちゃんは気分が優れんみたい！」
麗日さんの言葉に心配する時風だが、誰も様子を見ようとしないため最後の部屋へと移動する。
最後は八百万さんの部屋。
「皆さんの創意溢れるお部屋と比べて……少々手狭になってしまいましたの」
そう言って見せてくれた部屋には、大きなベットが置かれていた。
その為か、部屋が狭く感じる。
「私の使っていた家具なのですが……まさかお部屋の広さがこれだけだとは思っておらず……」
(さすが八百万さんだなぁ)
妙に納得してしまった時風は、皆で1階の談話スペースへと戻る。
そうして、時風、爆豪君、蛙吹さんを除いての部屋王1位は砂藤君だった。
何でも、シフォンケーキが美味しかったのが理由で女子皆が投票したらしい。
部屋へ戻る前に、キッチンにて次の日の弁当の下準備をしていく。
以前からやっていた為、新しいキッチンでもすぐに準備は終わった。
部屋に戻ろうとすると、外で何やら話していた麗日さん達が戻ってきた。
気分が優れないと言われていた蛙吹さんも一緒だ。
「蛙吹さん、気分はもう大丈夫？」
「時風ちゃん、大丈夫よ」
蛙吹さんの目元が少し腫れている。
「蛙吹さん、泣いたの？目が腫れてる」
「あら、ほんと？」
「うん、ちゃんと冷やしてから寝てね。明日に残っちゃうよ」
「そうするわ。ありがとう時風ちゃん」
そこまで会話すると、おやすみの挨拶をする時風。
「おやすみ、時風ちゃん」
(寮生活、楽しいかも)
部屋に戻った時風は、そそくさとベットに入る。
「おやすみ……」
そう呟いて思わず笑ってしまう時風。
嬉しさを噛み締めて、ゆっくり目を瞑るとあっという間に寝てしまった。
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作者名：末崎時野 | 作成日時：2019年6月26日 12時
