ごじゅーに。 ページ6
Aside
今日もまた、寮で一人自習をしていた。
学園に行かなくなって数日。
先生を始め、友人もたまに来てくれてはいるが、やっぱり学園に行って皆と授業を受けたり、お喋りしたい。
出された課題もあるので、退屈はしないけど。
今皆は三限目を受けている頃だ。
空いていると見に来てくれる先生達も、今の時間は授業が入っているらしく、誰も来ていない。
…黙々と勉強していたら、眠たくなってきてしまった。
締め切った部屋の空気を入れ替えて、一息つこう。
教員寮にいる分には窓を開けても大丈夫だろう。
閉ざされた窓を開けて外の空気を吸い込むと、眠くてぼやけてきていた頭が少しずつクリアになる。
外には大きな鳥が飛んでいるのが見えた。
目を閉じて、深呼吸を何度か繰り返す。
季節は冬を迎えようとしている。
体を冷やしてしまっては、先生にも友人にも叱られてしまうからこのくらいにしておこう。
窓をしっかり閉めて机に向き直ろうとすると、足元に一枚、紙が落ちていた。
…風で課題が落ちてしまったのかな。
そう思って拾い上げた紙は、課題にだされたプリントではなかった。
『っ…！？な、に…これ…っ！！』
紙を見た瞬間、私の心臓はばくばくと脈打ち、息が詰まり、頭はガンガンと殴られているような痛みを感じた。
思わず紙を握り締めて、その場に蹲ってしまう。
紙に書かれていたのは、見たくもない、聞きたくもない、思い出したくもない、あの日…"極夜の国崩壊"の翌日の新聞記事だった。
仕舞い込んでいたものの、色褪せてはいないあの日の記憶が鮮明に脳裏に浮かぶ。
意図せず涙がぼろぼろと溢れてきて、呼吸の仕方を忘れてしまったかのように浅い息を吐く。
コンコンコン
「A、入るぞ。………A？」
律儀にノックをして部屋の外から声をかける人物…レオナ先輩は、帰ってこない返事を不審がるようにもう一度、私を呼んだ。
当の私は、先輩の声かけに気づかず、何度呼ばれても返事を返すことはなかった。
「おい、寝てんのか……っAっ！？」
『は、っ…ひゅ、はぁ…っ！』
呼吸を乱して蹲る私を見つけるなり、いつもの飄々とした様子ではないレオナ先輩が、焦って駆け寄ってくるのが分かった。
蹲り前屈みになっていたところを抱き起こされると、安心感からなのか、徐々に吸って吐いて、が正常に戻っていく。
落ち着いて話ができるようになった頃には、先程見た時計の長針が一回りしようとしていた。
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うち - 早く更新待ってます (2月3日 21時) (
レス) @page13 id: ea351afd6e (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - えええ！？こんなところで終わる！？アニメとか漫画とかみたくめちゃくちゃ気になるとこで終わらせるじゃないですかあ！？、、、続き、続きをどうぞお恵みください((( (12月27日 10時) (レス) @page13 id: 89604d43a6 (このIDを非表示/違反報告)
アビスで分散(？) - めっちゃ気になるとこで終わってるやん…あれ作者さんもしかして確信犯？ (2023年3月25日 8時) (レス) @page13 id: 0614e5eebb (このIDを非表示/違反報告)
無地(プロフ) - ここで終わるか！！、って声出ちゃいました続きを何卒何卒…… (2023年3月25日 1時) (レス) @page13 id: 49d25cb47a (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - つづきいいい (2023年3月11日 11時) (レス) @page13 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みる
| 作成日時：2020年10月26日 14時
