ごじゅう。 ページ4
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『ご飯もう食べちゃいました？おかず、ちょっと多く作っちゃって、残ってるんです。先生達もまだ誰も帰ってきてなかったんで…』
あの後、明日の事を切り出そうとしたとき、Aからそう言われて、シャワーを浴びている間に用意してくれた食事を取り、そのままAの部屋に居座っていた。
時間を確認すれば、思ったより長く居座ってしまったようだ。
『ふあ…』
「遅くなってしまったな、そろそろお暇しよう。…そうだ、明日なんだが…」
『…私も先生のお部屋行く』
伝え忘れていた明日からの事について話そうとした所で遮られ、ぎゅ、と手を握られた。
…最近になって知ったが、彼女は眠くなると普段よりも格段に甘えたになる。
こちらの気も知らないで、と言いたくなるが、甘えたで素直な仔犬が、俺は元から好きだ。
断れば以前のように押し問答になりかねない、と考えて、そのままAの手を引いて立たせた。
ゆっくり歩くAに合わせて歩いて自室へ連れてくれば、一直線にAはベッドへ向かった。
色々と済ませて、一足先にベッドに入っていたAの横に潜り込み、腕枕をしてやる。
Aが寝てしまう前に、明日の話をせねば。
「…起きてるか？」
『…ぅ、ん…？』
「明日から少しの間、学園には来ないで寮で自習をして欲しい。…この前のモンスターがまだ潜んでいるらしい、念の為だ」
『…また一人でお勉強…？』
「俺も、他の先生も空いた時間には顔を出す。だからいい子にお勉強していろ。できるな？」
『……はぁい…』
ちゃんと起きているか危ういAに伝え、寝かしつけるように髪を梳いたり、背中を撫でていると、あっという間に寝付いた。
無防備なあどけない寝顔を見ていると、今日見た新聞記事が頭に浮かぶ。
あんな過去を背負って尚、明るく振る舞い生きている彼女が、何故ここまで痛めつけられなければならないのか。
今でも当時の夢を見て泣いている、とキングスカラーから聞いたことがある。
普段の何気ない生活の中でも、思い出してしまうことはあるだろうに、彼女はそれを微塵も感じさせない。
しかし、あの日。
過去の話を俺達にしたAの泣き顔は、いつまでも頭に焼き付いて離れずにいる。
せめて夢の中でくらい、当時の事を思い出さずに良い夢を見て欲しい。
悪い夢を見ないよう。
もし夢を見て泣いてしまっても平気なように。
すうすうと穏やかに眠るAをしっかり抱きしめて眠った。
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うち - 早く更新待ってます (2月3日 21時) (
レス) @page13 id: ea351afd6e (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - えええ！？こんなところで終わる！？アニメとか漫画とかみたくめちゃくちゃ気になるとこで終わらせるじゃないですかあ！？、、、続き、続きをどうぞお恵みください((( (12月27日 10時) (レス) @page13 id: 89604d43a6 (このIDを非表示/違反報告)
アビスで分散(？) - めっちゃ気になるとこで終わってるやん…あれ作者さんもしかして確信犯？ (2023年3月25日 8時) (レス) @page13 id: 0614e5eebb (このIDを非表示/違反報告)
無地(プロフ) - ここで終わるか！！、って声出ちゃいました続きを何卒何卒…… (2023年3月25日 1時) (レス) @page13 id: 49d25cb47a (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - つづきいいい (2023年3月11日 11時) (レス) @page13 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みる
| 作成日時：2020年10月26日 14時
