ごじゅーきゅう。 ページ13
Aside
「A、…本当に大丈夫か?」
隣のレオナ先輩が、耳をぺた、と下げて心配そうに見つめてくる。
反対隣にいるラギーも同じく、私の手を握ったり頭を撫でたりと落ち着かない。
周りにいる皆も同じでそわそわしていた。
それもそうだろう。
今日、ユウちゃんを学園から追い出す。
思えば、彼女と知り合って結構な時間が経っていた。
ほぼ毎日、日課かのように悪口や噂を始めとした嫌がらせを受けた。
触れられたくない事に土足で踏み込まれ、噂が流されてから好奇や軽蔑、哀れみの視線を受け続け、本当は自分でもわかるくらいボロボロに傷ついている。
皆にも沢山迷惑をかけて、沢山助けてもらった。
『大丈夫です、…待っててください。行ってきますね!』
だからこそ、掲示板の書き込みを特定しようとしていたイデア先輩を止め、直接ユウちゃんを詰めに行こうとしたラギーを止めて、ひとつ提案をした。
自分が直接、一対一でユウちゃんと話して自白させる。
…きっとだけど、彼女の協力者はジル。
あの日、私が自習していた教員寮の外にいた大きな鳥は、彼の使い魔に酷似していた。
何故生きているのか、どうしてユウちゃんと繋がったのか、詳しくは何一つ分からないけど、彼が絡んでいることには違いない。
本当はジル、という名前を聞くだけでも、嫌な汗がじわりと滲むし、体は震えそうだし、泣き叫びたくなる。
それでも誰かに頼りっぱなし、すがりっぱなしは嫌だった。
呼び出したユウちゃんは、指定した校舎裏に既にいた。
『おまたせ、ユウちゃん』
「呼び出した本人が遅れてくるとか、非常識なんですね。A先輩って」
悪態をつかれるのももうとっくに慣れた。
思惑を悟られないように気を付けながら、平静を装う。
「…それとも教わらなかったんですか?極夜の国では」
『その事だけど、…ユウちゃんはどこまで知ってるの?』
「ぜーんぶ知ってますよ?A先輩が極夜の国の王女様って所から、……人殺しだって所まで」
隠そうと躊躇う様子もなく、ユウちゃんは言い放った。
ユウちゃんの仕業?と確認もしたが、すんなりと認めた事から、彼女は私を貶める事だけが目的なんだろう。
『相当嫌いなんだね、私のこと』
ーーーー
更新暫くできずすみませんでした。
私生活の方が忙しく、中々創作活動ができなかったです…。
またちまちま更新していきますので、引き続きよろしくお願いします。
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うち - 早く更新待ってます (2月3日 21時) (レス) @page13 id: ea351afd6e (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - えええ!?こんなところで終わる!?アニメとか漫画とかみたくめちゃくちゃ気になるとこで終わらせるじゃないですかあ!?、、、続き、続きをどうぞお恵みください((( (12月27日 10時) (レス) @page13 id: 89604d43a6 (このIDを非表示/違反報告)
アビスで分散(?) - めっちゃ気になるとこで終わってるやん…あれ作者さんもしかして確信犯? (2023年3月25日 8時) (レス) @page13 id: 0614e5eebb (このIDを非表示/違反報告)
無地(プロフ) - ここで終わるか!!、って声出ちゃいました続きを何卒何卒…… (2023年3月25日 1時) (レス) @page13 id: 49d25cb47a (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - つづきいいい (2023年3月11日 11時) (レス) @page13 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みる | 作成日時:2020年10月26日 14時