Aぇ!groupの紅一点は、誰にでも愛される最年少でした２ (ページ20)

今日:39 hit、昨日:9 hit、合計:152,681 hit

滝沢歌舞伎ZERO ページ20

．

⚠︎こちらはJr.祭以前のお話となります。

『おはようございます。』

重い引き戸を開けて中に入ると、そこには見慣れないメンバーたち。
私は今年も、滝沢歌舞伎に出演させていただけることになった。
出演日は関西Jr.の数名のメンバーと一緒…ではなく、南座、新橋演舞場の全日だ。

滝沢「Aおはよう。全員が揃ったら配役出すから、それまでゆっくりしていいよ。」

『おはようございます！はい、わかりました』

今年から、座長はSnow Manさん。
滝沢さんは完全演出に徹するそうだ。
今年はどんな感じになるんやろ、前回とぜんぜんちゃうんかな、なんて考えながらストレッチを続けていると、全員揃ったらしい。

滝沢「今回から、座長はSnow Manに代わります。作品名も、滝沢歌舞伎ZEROに変わる。えーそれから、関西ジャニーズJr.は南座のみの出演です。室Aは南座も新橋演舞場も出演します。』

滝沢さんがそう言うとザワつく稽古場。
そりゃそうやんな。
関西から出てきてそんな知名度もないただの女子が、全日出演するなんて。
そう思って勝手に落ち込んだ。

滝沢「前回も出てた人で振り覚えてる人だけでいいからさ、花鳥風月踊ってくれない？試しにA歌ってみてよ。」

『え！？Aが…？』

滝沢「大丈夫、失敗しても構わないよ。自分のできる力を見せてほしいんだ。」

滝沢さんが何を考えているのか全くわからなかったが、やるだけやってみることにした。
踊るのはSnow Manさんや東京のJr.さんたち。

『揺らぐ花びらのように風に溶けてゆけば』

歌い始めた途端、周りが息を呑んだのがわかった。
どう思われてもいいわ、やったろ。

『信じて感じて靡く程に美しく』

『あぁ月を妬み驕り続ける』

『夢幻に乱れ踊る花鳥風月』

歌いきってはあっと思いっきり酸素を取り込むと、後ろで踊っていたはずの誰かが思いっきり抱きついてきた。

『うわっ！？』

向井「Aー！！凄すぎるでどないしたんよー！！泣」

『え、康ちゃん泣いてんの！？なんで！？笑もー泣きすぎー！』

向井「今までより歌上手なってるやん……凄いわぁ……泣」

何を言っても泣き止まない康ちゃんに呆れ顔の関西のメンバーと私。
関東の人達にはどう思われてるんやろ。
怖いなぁ。

　