・ 田中Side ページ12
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楽屋で余韻に浸っていると、控えめなノックの音が聞こえてきて、Aちゃんと末澤くんが入ってきた。
『失礼します……』
深澤「あれ、Aちゃんと末澤くん」
阿部「誰かに用事？」
『あ、えっと、あの、……』
向井「あれっ！Aやん！どうしたん？」
『っ、……こっ、こーちゃぁぁぁぁん、！』
向井「おぉ！？待って待ってなんで泣いてるん！？末になんかされた！？」
『ちっ、違くてっ、グスッ…ふぇ、…』
向井「あー泣かんといてやぁ！可愛い顔が台無しやで！？」
誰かに用事かな？なんて思って見ていると、康二くんを見た瞬間、Aちゃんの大きな目から、ボロボロ涙が溢れてきた。
康二くんや他のメンバーは大パニック。
もちろん俺も。
末澤くんは苦笑いしてるけど。
『ﾋｯｸ……ｸﾞｽﾝ…、あのなっ、康ちゃんになっ、ｸﾞｽｯ、デビューおめでとうって、言いに来てん、……っ、おめでとぉ、ﾋｯｸ』
向井「A……A〜！！！なんや良い子すぎるやろ！！可愛いわ！！泣」
末澤「康二まで泣くなや、笑」
田中「……なんなのあの可愛い子。」
京本「俺の妹。」
森本「違う！俺の妹ね！？！？」
松村「まず兄妹じゃないからね。」
なーんてコントをしていれば、Aちゃんは落ち着いたみたいで、目を擦ろうとしてしょっぴーに怒られてた。
康二くんは、まだグスグス言ってる。
『……SixTONESさんも、Snow Manさんも、デビュー決定おめでとうございます。CDいっぱい買います！！』
岩本「ふはは！Aありがとう。」
渡辺「…俺、Aの歌、好きだよ。」
『ありがとう翔太くん、Aも翔太くんの歌好き。』
…………しょっぴーばっか好きって言われてずるい。
俺だってAちゃんに好きって言われたいよ？
『あの、樹くん……？』
田中「っえ？え、Aちゃん！？」
うんうん唸って考えていると、いつの間にか目の前にAちゃんがいてびっくり。
眉をハの字にして謝るもんだから、流石に止めた。
うん、俺が悪いし。
『ごめんなさい、考え事されてたし声かけるの迷ったんですけど…』
田中「いやいやいや俺こそごめん！どうかした？」
『あ、あの、デビューおめでとうございますって言いたくて…』
え、なにこの子。可愛いんだけど。
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作者名：しなもんろーる | 作成日時：2022年5月13日 21時
