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室が物音を立てないようにそっとドアを開け中を見ると、立ってウロウロしている大西の姿が。
『ふーうーがぁー』
大西「えなんかAの声聞こえてんけd………！？」
『お疲れ様』
ぎゅ
『おわっ！』
大西「…遅い。」
どうやら、心配していたという話は本当のようだ。
『ごめん、なにわさんのとこ行ってて…』
大西「…どうせまた恭平くんに捕まってたんやろ。」
『うん。心配した？笑』
大西「……ちょっとだけ。」
嶋��「え！風雅めっちゃ素直やん！」
岡��「成長したやんか〜」
大西「こいつが1人で泣いてたら可哀想やろ」
西村「そんなん思って無いくせに〜」
當間「照れ隠しやんな？(笑)」
『ふふっ……ありがと。』
大西「別に…。」
大西は、なにわ男子のデビュー発表の瞬間、室の傍にいてあげられなかったことを後悔していた。
その日、夜公演が終了したあと、大西と室は一緒にいた。
『……ふーがぁ。』
大西「……ん？」
『なんか…寂しくなるな。』
大西「なにわ男子のこと？」
『うん…』
大西「確かに、俺らだけになるしな。」
『めっちゃ嬉しかってん聞いたとき。やけど同じくらい悔しいなって思ったし、もう一緒にあけおめコンしたり舞台に出たり出来ひんって思ったら……寂しいねん。やから素直に喜べへんくて、みんなに気遣わせちゃった。』
大西「A…」
『素直におめでとうって言えへんくて…。』
なにわ男子への思い、素直になれない自分との葛藤が入り交じり、室は落ち込んでいた。
デビュー発表の後、なにわ男子のメンバーの前で、涙は1度も見せなかった。
大西「A、おいで。」
『へ、？』
大西「我慢せずに泣いてええんやで。しゃーないから俺が隠したる。今日だけ特別な。」
『……っ、ふうがぁぁ〜！！泣泣泣』
室の中で今まで我慢していたものが、涙となって溢れ出す。
涙が枯れるんじゃないかと思うほど、号泣する室。
そんな室を、大西は優しく抱きしめ、背中を優しくさすってあげていた。
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作者名：しなもんろーる | 作成日時：2022年8月28日 19時
