他人のものなのに ページ14
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りんとあつ森で遊んでいると、玄関が開いた音がした。
りく「ただいまー!あー、ほんとにキヨがいる!」
A「すみません、遅くなりました!」
キ「いえ、全然。りく、おかえり。足大丈夫か?」
りく「ちょっと痛い。けど、骨折ではないから大丈夫。キヨ、ウイイレやろ!」
A「だーめ。キヨさんもう帰るし、あなたは病院行くんでしょ」
りく「ちぇー。いつになったらできんだよー」
キ「んー、じゃあさ。オレの連絡先教えるから、できる時あったら連絡して?その時オレも暇だったらやろうぜ」
りく「わかった!てか、サッカーも今度教えて!」
キ「望むところだぜ!」
A「ふふ、よかったねりく。じゃあ、病院…えええ…!?」
Aさんの突然の嘆きに何事かと目線を追うと、オレの奥でりんがジョイコンを握りながら眠っていた。
A「やだ、りん…寝ちゃったの?どうしよう…もう…キヨさん何度もすみません!ちょっと、先にりくを車に連れてくんで、その間だけりんを見ててもらえますか?」
そう言うとりくの腕を自分の肩に回し、びっこを引くりくを支えてフラフラと玄関に向かったので、
「りんはオレが運びますよ!」と呼び止めて、寝ているりんを抱き上げた。
A「ああ…本当にすみません!助かります」
そのまま、4人でエレベーターに乗り地下駐車場に着くと、Aさんは青い車のロックを解除してりくを後部座席に座らせた。そして助手席のチャイルドシートを倒したので、オレはそこにりんを寝かせた。ベルトをしてドアを閉めると、
A「今日は本当にお世話になりました。改めて、後日お礼をさせてください!」
キ「いや、お世話になったのはオレなんで。お礼なんて要らないですけど、りくとりんはホント好きなんで、いつでも遊びますよ!…あー、その、変な趣味はないんで!」
A「あは、大人の女が好き、なんですもんね」
キ「うわあ!いや、だから…」
A「ごめんなさい!わかってます、ちょっとからかっちゃった、ふふ」
キ「…はは」
なんで、そんな無邪気に笑うの。
なんで、タメ口になったの。
オレを
…貴女は、
ねえ…、、Aさん。
キ「…また、パン買いに行きますね」
A「はい、お待ちしてます。では、また」
Aさんはニッコリと微笑むと、運転席に乗り込み、車は駐車場を出て行った。
この日から少しだけため息が多くなったのを、オレは自分でも気づいていなかった。
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いりや(プロフ) - 凛さん» ありがとうございます、そのコメントに私がキュンキュンしてます!特殊な関係の2人なのでまどろっこしいですが、付き合う前のきゅんきゅんを味わって貰えれば本望です。更新頑張ります(*´꒳`*) (2021年12月6日 17時) (レス) id: dfbc56e474 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - 毎話きゅんきゅんしてます…いりやさんが作る作品全て好きですが、この作品は特に好きで、出来た時から応援しています!これからも更新楽しみにしています! (2021年12月6日 11時) (レス) id: 766ff61372 (このIDを非表示/違反報告)
いりや(プロフ) - さんご。さん» 気にしてくれてありがとう(;ω;)!運営に問い合わせたら返事はないけど外れてました。本当に色々ありがとうー!モチベ戻ったので笑、更新頑張ります! (2021年10月1日 17時) (レス) id: dfbc56e474 (このIDを非表示/違反報告)
さんご。(プロフ) - わーーーー!!R外されてる!!よかっためちゃくちゃ安心しました!これからも作品楽しみにしてます! (2021年10月1日 16時) (レス) id: 964fb42fef (このIDを非表示/違反報告)
いりや(プロフ) - わんださん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!更新の励みになります。頑張ります! (2021年9月16日 21時) (レス) id: dfbc56e474 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いりや | 作成日時:2021年9月11日 21時