後輩くん「結婚しますー？」貴女「…私高校生だよ？」 (ページ43)

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夜中の後輩くんページ43

「……はぁ、…ん。」

『っ！…夢くん//』

私の肩に顔を預けてそっと手を握る夢くん。

…息がかかってくすぐったい//。

さかのぼること30分前、

みんなが8時にも関わらず爆睡していた時。

夢くんからメールが来た。

“寂しい”

私はその内容に赤面してしまい。

すぐに夢くんのところにやってきた。

夢くんは私の手を引いて外へ、

そしてコレである。

「…先輩？」

『うん…。』

私の意識はフワフワとしている。

涼しい夜の空気。

夢くんの体温。

…なんだかトロンとする…//

「…実はですね。」

夢くんはそう言うといきなり私の手を引いて走った。

「先輩って…ホタルが好きでしたよね

ここ、結構それで有名らしいですよ。」

私の目の前にはたくさんのホタルが飛び交う姿があった。

…綺麗。

『夢くん、これを見せたくて私を…？』

「…夏祭りで演奏の依頼がきたので先輩と見に行けないから、

夜に起こしてしまって…。」

夢くんは少し申し訳なさそうにそう言った。

「迷惑でしたよね。」

しゅん…と下を俯いて背中が丸まった。

…迷惑じゃないよ///

『ううん、迷惑じゃないよ…。』

途端に夢くんが私を見つめる。

夢くんの行動はびっくりしたけども、

私と一緒にいたかったんだなあと思うと可愛いなと癒やされる。

夢くんの髪がへたぁ、となってて可愛いし、

VネックのTシャツに少しドキッとしてしまうし、

私も夢くんと会いたかったのは確かだし、いいよね別に…眠いけど。

「先輩…

天使ですか。」

『違う。』

夢くんは私がそう返すと肩をつかんで近くに引き寄せてきた。

「………。」

黙って私を見つめる夢くん。

目が穏やかで、私の頬を指先でなぞる。

その瞬間、

『っ！…///』

頬に小さくキスされた。

一気に体中に熱が集まる。

「…かわい//。」

『な、なにを…なんでっ！？//』

赤面しながら混乱していると、夢くんが耳を赤くして

「…なんでって、

…したくなったから、です//。」

その日、私は布団の中をジタバタし、心臓バクバクのまま

浅い眠りにつくのでした。