後輩くん「結婚しますー？」貴女「…私高校生だよ？」 (ページ37)

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番外編【last】ページ37

『…？』

風に舞う絹のような柔らかい紙。

綺麗な宝石をはめ込んだような目。

白くて綺麗な肌。

晴天の桜は明るいのに儚げで、泣きそうで見ていて切なくなるその表情が、

彼の心を奪った。

一つ一つの動作が声が美しくて、

緊張からなのか体中が熱くなって、

涙目な瞳がどこか愛おしくて…。

気づいたら、名前をきいてしまった。

そして、彼女の名前を聞いた瞬間。

心から、この名前を忘れないと思った。

音楽室から出た時、はぁっと深呼吸をする。頬を触るとじんわりと熱を帯びていて

心臓の鼓動が激しくて、あの人とまた会いたいとさっき会ったばかりなのに思ってしまって。

空き教室に戻っても、

メンバーに何やってんだよ W と言われても。

どうしてあの人のことがこんなにも一瞬で愛おしく、自分の心を狂わせるのか

日に日に増して膨らむその気持ちをかきむしって、

彼女が軽音楽部、【RAIHI】のメンバーで、

会うたび笑顔だったり、悲しんでたり、眠そうだったり

…いろんな彼女がいつも自分を赤面させて、

次第に、彼女のすべてがみたいと思ってしまった。

…

番外編はここで終わりです！

次はお正月のお話です！

。