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少年の訴えに、青年は反応しない
「人喰い虎だ、僕を喰いに来たんだ」
「座りたまえよ敦君。虎はあんな所からは来ない」
「ど、どうして判るんです!」
喚く少年、それを落ち着かせる青年。
傍から見れば、少年は完全に「痛い人」だろう
「そもそも変なんだよ敦君」
「経営が傾いたからって、養護施設が児童を追放するかい?
大昔の農村じゃないんだ。
いやそもそも、経営が傾いたんなら、一人二人追放したところでどうにもならない
半分くらい減らして、他所の施設に移すのが筋だ」
「太宰さん、何を云って____」
少年は月を見た。
満く、光り輝き、闇夜に浮かぶ月を
「君が街に来たのが二週間前、虎が街に現れたのも二週間前。
君が、鶴見川べりにいたのが4日前、同じ場所で虎が目撃されたのも4日前。
国木田君が云っていただろう、『武装探偵社』は、異能の力を持つ輩の寄合だと。
巷間には知られていないが、この世には異能の者が少なからずいる」
「その力で成功する者もいれば―――
力を制御できず、身を滅ぼす者もいる」
青年が話している間に、少年はその身を変えていく。
「君だけが解っていなかったのだよ。
君も『異能の者』だ、現身に飢獣を降ろす、月下の能力者____」
青年の目の前にいるのは獣。探偵社が捜していた「人喰い虎」
『……修羅場』
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カナ - みゃのさんさん» いえいえ!早速見に行ってきます!無理は禁物ですよ...! (2018年6月30日 19時) (レス) id: 5478457777 (このIDを非表示/違反報告)
みゃのさん(プロフ) - カナさん» ありがとうございます!早速直しておきました!ついでに新しい話も更新しました。作者は体が怠くても、無理していくようなヤツなんで、心配してくれるのはありがたいですね! (2018年6月30日 19時) (レス) id: 375ad31803 (このIDを非表示/違反報告)
カナ - みゃのさんさん» 人形少女は地震の手の平を...の所です!更新頑張ってください!最近暑いので体調管理にも気を付けてくださいね! (2018年6月30日 14時) (レス) id: 5478457777 (このIDを非表示/違反報告)
みゃのさん(プロフ) - カナさん» ありがとうございます!その、地震のところってどこですか!?それと此れからも面白い!って思われるような作品にしていきますので、飽きないでください(。>д<) (2018年6月30日 12時) (レス) id: 375ad31803 (このIDを非表示/違反報告)
カナ - 面白いです!頑張ってください!46ページの所 地震 になってますよ! (2018年6月30日 8時) (レス) id: 5478457777 (このIDを非表示/違反報告)
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