§また会う§ ページ40
『お』
「…あ」
雲戦の日のバイト帰り、
前と同じ河川敷で、前と同じような夕日、前と同じタヌキのフードを被って、前とは少し違うような反応のお兄さんと会った。
『お兄さん、昨日ぶり。今日はなにしてんの?またお寿司屋さん?』
「今日は…まあ、色々だよ。色々考えてて、気づいたらここに来てたんだよ」
『奇遇だねぇ、俺もだよ』
「ダウト。バイト帰りだろ」
ああ、やっぱりお兄さんだ。
それにしても、ボンゴレ側とヴァリアー側なのにこの仲良い感はなんなのだろうか。
『お兄さんお兄さん』
「あ?」
『お兄さんって、なんでヴァリアーに入ったの?』
「…なにが」
『いやさ、お兄さん見てると暗殺に向いてなさそうに見えて。確かに、お兄さんはすごく強かったし、今戦りあったら俺負けると思う。でも…雨戦でスクアーロが落ちた時とか、霧戦のときとかを見てると、まるで楽しそうじゃないし』
「…まあ、楽しくはねーな」
『じゃあ、どうして暗殺部隊に?』
興味本意で、ただの暇つぶしに聞いたつもりだった。
お兄さんも暇そうで、俺も暇だったから。
「好きだからだよ」
けど、帰ってきた答えは真剣なものだった。
「俺はヴァリアーが好きだ。ガキの頃スクアーロに拾われて、ボスに戦い方を教えてもらって、マーモンに読み書き教わって、ベルと遊んでルッスと菓子を作ってレヴィにボスへの忠実さを学んで、部下に支えられてきたから。殺ししかできないって思ってたのに、他の事も出来るってわかった。わからせてくれたヴァリアーに感謝を感じてるし敬意を払ってる。でも、その前に俺はヴァリアーが凄い好きなんだよ」
だから、乗り越えなきゃいけない壁が出来たら、俺はヴァリアーであり続ける為に乗り越える。
お兄さんは、そう続けた。
『…そっか』
「いや、凄え悪い集団なことは分かってるんだけどよ、人殺しでもなんでも、俺は一生ヴァリアーを嫌いにはなれないな」
『…お兄さん、そりゃもう愛だよ』
「愛?」
『昔兄貴に教わったよ。それはもう愛だよ、お兄さん』
「…そーだなあ」
俺はヴァリアーを愛してるよ。
―――なんだろうなあ。
お兄さんが、凄く羨ましいよ。俺は、「ツナ君たちの事を愛してる」なんて言い切れるだろうか。
無理かもしれない。だって、俺はここに本当はいないわけで、きっとツナ君は俺なんかの事…
…あれ?
俺、
ツナ君達に…好かれたいとか思ってる?
ラッキーアイテム
デニムタイトスカート
ラッキーカラー
あずきいろ
月の二人
「本編で俺ら、結構仲良かったよな。」『あーこれからもっと仲よくなるらしいよ』「まあ俺、お前の事嫌いではないよ」『奇遇だね。俺もだよ』
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薬泉(プロフ) - みなさん、第三段でまた会いましょう。 (2013年2月1日 16時) (携帯から) (レス) id: a46aa22d8f (このIDを非表示/違反報告)
薬泉(プロフ) - 闇音紅Ψ雪音銀牙さん» 友達と池袋行ったり、DVD見て過ごせたりb (2013年2月1日 16時) (携帯から) (レス) id: a46aa22d8f (このIDを非表示/違反報告)
闇音紅Ψ雪音銀牙(プロフ) - 薬泉さん» 銀牙「いいことあるのか?」紅「えー、なになにー?いいことあるの?」 (2013年1月25日 21時) (レス) id: e76357bb55 (このIDを非表示/違反報告)
薬泉(プロフ) - 凉さん» 変換ミスっt(( (2013年1月25日 15時) (携帯から) (レス) id: a46aa22d8f (このIDを非表示/違反報告)
薬泉(プロフ) - 闇音紅Ψ雪音銀牙さん» まあ、悪いことばかりじゃ無かったんだけどさww (2013年1月25日 15時) (携帯から) (レス) id: a46aa22d8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:薬泉 | 作成日時:2012年10月20日 23時