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【mm side】
信じられないことが起こった。
さっきまで曇っていた俺の心は瞬時に快晴。
阿部くんと両思いになれる日が来るなんて！
今日は俺の人生で最高に良い日かもしれない。
さっきの照れたような顔で俺に”好き”と言ってくれた姿、
堪らなかった。写メ撮って残しておきたかった…
阿部くんと２人で俺の家に帰る道のり。
駅から家までのほんの数分の間も、手を繋いじゃおうかな、、なんて企んだりしたけど…この人きっと人目を気にしちゃうからな。阿部くんの気持ちは一番に尊重したい。
早く阿部くんに触れたくて、阿部くんを抱き締めたくて、自宅に到着した頃には俺の我慢は限界に達していた。
玄関の扉の閉まる音がした瞬間、先に入っていた阿部くんを後ろから抱きしめる。
「おわっ！」
なんて言って驚く姿は”可愛い”そのもので、
そのまま後ろから阿部くんの頬にキスをする。
「お前、さっきまで落ち込んでたんじゃないの？」
これは阿部くんの照れ隠しだって知ってる。
だって、、こんな素気ない風に言いながらも後ろから回した俺の手をそっと握ってくれてるじゃん。
今晩のお泊まりも取り付けて調子に乗った俺は
「ねぇ、阿部くん。キスしたい。」
そうダメ元で聞いてみると、意外にもあっさり許可がおりた！
恋人になったことで、阿部くんのガードはゆるゆるだみたいだ。
後ろから抱き締めていた身体を正面に向かせて、ゆっくりと顔を寄せた。あともう少しで唇同士が触れ合う、、
とゆうところで、
”待って！”
阿部くんの両手が俺の頬を強めに挟み込んだ。
今までの甘い雰囲気は何処へ、、俺は情けない表情になって動きを封じられた。
「先に部屋あがらない？」
「……しょうだね。」
阿部くんはやっぱり鉄壁のガードだった。
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作者名：milk tea | 作成日時：2022年6月14日 6時
