素直なあなたに2 (ページ17)

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翌日、
仕事の資料作成に必要な書類を他部署の同僚に依頼していたので、その同僚である”ふっか”こと経理部の深澤の元へ向かった。

「ふっかー、この前お願いしてた書類もうできた？」

「おぉ、阿部ちゃん！もう出来てるよー。ちょっと待っててね。」

そう言って自分のデスクへ消えて行った。

今回ふっかに頼んだ書類は費用関係のもので、実を言うと自分でも全然できる内容だったんだけど敢えてふっかに頼んだのだ。
…理由は察して欲しい。

ここは経理部の営業室。
辺りを見回して心配の種であるラウール君らしき人を探してみるも、、ハーフっぽい人は全然いないな…
肩を落としながらふっかの戻りを待っていると、通路の向こう側から大きなダンボールを一人で抱えてやってくる男性の姿が。

箱が大きいから多分ちゃんと前が見えてないだろうな…一体どこから運んできたんだろうか。
なんて事をボーッと眺めながら考えていると、ふと足元に電気のコードが這っていることに気がつく。あ、引っかかっちゃう！

「危ない！止まってください‼︎」

俺が咄嗟に声を掛けるも時は既に遅く、彼はダンボールごと盛大に転んでしまい、中身も箱から飛び出した。

「大丈夫ですか？すみません…俺がもっと早く止められていれば、、」

と声を掛けて飛び出した中身を拾うためにしゃがみ込む。

「いえ、そんな！前全然見えてなくって…すみません、、」

転んだ彼も慌てて起き上がり、中身を拾い始めた。