退魔師少女の旅 (ページ2)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:278 hit

シマイタの島ページ2

ここは、ある能力を持つ一族が住む島。

そんな島に、私、リサは住んでいる。

「お姉ちゃん！」

『あ！ユサ、寝てなきゃだめじゃない！』

妹のユサは小さい頃から体が弱くて、あまり外に出られない。

「だって、退屈なんだもん…」

ぷくーっと頬を膨らます姿は、私の双子とは思えないほど可愛らしい。

『もう……』

私がユサを家に連れ戻そうとした時だった。

バシッ

『っ……』

「あんた、ユサをまた外に…。どうしてくれるの！」

私の頬を殴ったのはお母様だった。

その顔は、怒りに満ち溢れている。

『………』

「ち、違うのお母様！これは私が…」

『…すみません』

「あんたを生かしてるのはユサに白虎を継がせない為ってことを忘れないで」

『は、い……』

「分かったなら早く仕事をしなさい」

お母様はユサと家へ戻っていった。

『はぁ…』

じんじんと痛む頬を押さえながら、仕事に向かった。