ぽーくかれーおんたまのせ【影山飛雄】 (ページ4)

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かれーがよっつページ4

飛雄という人は、

真っ直ぐでひたむきな性格だ。

相手の気持ちとか、性格とか、

そういうのにはとても鈍感。

幼い頃はかわいいと評されるそれも、

中学生相手には疎まれるのだろうか。

彼の口から＂及川さん＂という単語が増えた、

中学一年生の初夏の話。

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｢うちの中学って、バレー強いんでしょ？

やっぱりすごい人いっぱいいる？？｣

｢おう！｣

最近部活どうかなー。上手くやれてるかなー。

ということで飛雄に尋ねれば、

思った以上に即答で返事が返ってきた。

そっと飛雄の顔を覗いてみる。

｢みんなすげー、でもやっぱり、

及川さんはトスもサーブもすげー！！｣

興奮で、目がキラキラ輝いていた。

｢そっかぁ。なんか、イケメン？で有名だよね。

及川さんは優しくしてくれてる？？？｣

瞬間、目の輝きがなくなる。

ドキッとした。嫌な予感がした。

私は飛雄の、キラキラ目が好きなのに。

｢優しい人なんだろうけど、意地悪。

サーブ教えてくださいって言っても、

なんか、ぜってぇ教えてくれねぇし。

嫌われるようなことした覚え、ないのに。｣

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『トスもサーブもすげー！！』

さっきの飛雄のセリフを思い出す。

…ということは、彼はセッターなのだろう。

飛雄と同じポジション。

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ちょっと、及川さんの心情が分かった気がした。

下から追い詰められて、焦ってるのかもなぁ。

飛雄は天才だから。抜かされるかもと。

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｢いつか、教えてくれるよ！

それまで飛雄は、もっと同級生と仲良くね！！｣

バレーはチームプレーなんだから。

そう言えば飛雄は、無言でカレーを食べ始めた。

まあ、飛雄には難しいかも。コミュ障気味だし。

でも、飛雄のこと理解してくれる人、いるはずだ。

だからそれまで、がんばれ！

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あと、及川さん。

いつか焦りや不安に解放されたら、

ぜひ飛雄にサーブ教えてやってください。

及川さんにサーブ教えてもらった！！

って目を輝かせる飛雄、早く見たいなぁ。