青い春のなかで

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基「おにいちゃん、Aさん、夜ご飯だって。」

そう基子ちゃんの声が聞こえて目が覚めた。
CDプレーヤーにイヤホンをつけてふたりできいていたらいつのまにか寝ていたみたい。
秀の家に来るといつもこう。

「いまいく…。ねむ。」

まだ起きない秀はぐっすりと気持ちよさそうに寝てる。
ベッドに持たれて座ってたせいで首が地味に痛い。

「秀、夜ご飯だって、下降りようよ、」

軽く肩を揺らすとゆっくりと目が開いた。

井「…ん、もうそんな時間なの…まだ寝てたい、、。」

「じゃあ私帰ろうかな、秀寝てるなら意味ないもんな。」

そういうとパチッと音がしそうなくらいに目を開いて私の手をひっぱって階段のほうに行こうとする。
単純か。

井「今日の夜ご飯なんて？」

「あ、きいてないや、おじいちゃんが作ったっぽいよ。」

すっかり私が家に来ている時は夜ご飯をご馳走してもらうことが日課になった。
いつか私の家にも呼ばなきゃな、、お母さん喜びそう。

「秀、今度私の家おいでよ、ご飯つくるからさ。」

井「まじで！？！？行きたい！！！手作りご飯！」

基「Aさんの家行くの？いいなあ。」

基子ちゃんもすっかり懐いてくれてる。

「基子ちゃんも今度おいでね、お菓子作って待っとく。あ、勉強道具忘れちゃダメだよ？？」

基「はーい。」

基子ちゃんはこっそり私に行きたい学校を教えてくれた。
まだ秀に言ってないみたいだけど、片桐より断然上の高校。
がんばってほしい、あそこ制服かわいいし。
片桐も負けてないけど、かわいさだけは。

「おじいちゃん、わたしご飯よそってくるね。」

おじいちゃんもすごく優しい。あんまり喋らないけど。
口数少ないのは秀のローテンションの時に似てる。

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