44.通学路デート ページ44
．
今日は、
友達からの誘いもサークルも断って
午前中だけの講義を終えると、俺はすぐさま東門へと急いだ。
大ちゃんと待ち合わせして、一緒に家に帰る約束をしてた。
櫻井くんがやってくるからだ。
急いできたのに、すでに待ってた大ちゃんが
俺を見つけて手を振ってくれた。
あー もー かわいい！！(盲目)
「待たせちゃった？」
ぜーぜーと息を切らせる俺に
大ちゃんは「ううん」と首を横に振って
ふにゃんって微笑んでくれる。
あー もー かわいい！！かわいい！！(２回目)
「帰ろ」
シェアハウスまでは、大学から歩いて20分くらい。
いつもはチャリで飛ばしちゃう道だけど
大ちゃんと一緒に歩いて帰ると、それだけでキラキラで特別になる。
「俺、また 櫻井くんに睨まれるんだろうなぁ」
「そお？ 二人とも仲良しさんになる気がするけどなぁ」
「えー なんで？」
「相葉ちゃんも翔くんもいい子だもん」
「……(汗)」
『いい子』…ねぇ。
もしかして大ちゃんにとっては、
俺も、櫻井くんも、
年下の『弟みたいな存在』ってことなのかな。
ＬＯＶＥな相手とはちょっと違うみたいな？(しょぼん)
「二人ともカッコイイだし」
「Σんえ！？
カッコイイ！？ おおお俺も！？」
「うん」
んふふと笑う大ちゃんは、ちょっと照れてるみたい。
マジで？
「じゃあじゃあ！
カッコイイ俺と今度デートしてくれる？」
「……」
「え？(汗) ダメ？」
「相葉ちゃん、突然なんだもん」
きゅって手を繋いで、
「いいよ。 どこいこっか？」
大ちゃんの上目遣い＆首かしげ攻撃！！
スイッチオンになるのは当たり前。
『デートの約束確定』ってことで
俺は白昼堂々、学生路のど真ん中で、大好きな人にチューをした。
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作者名：たると
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/tarutolist01/?plid=tarutoamnos...
作成日時：2018年7月4日 19時
