初めての共演�� ページ6
「おはようございます」
そう扉を開けて、スタジオ入りする
「おはよう、杉田さん」
そう見慣れた音響監督が挨拶してくれる
「おはようございます〜今日もよろしくお願いします」
「はは、確かに昨日も会ったか」
席に着いて深呼吸しつつ、待合室で台本を読む、この作品は小野さんとの掛け合いも大事だ、出来るだけ小野さんとは仲良くなっておかないと自然な感じは出ない
「おはようございます」
そう聞きなれた声が上から聞こえた、顔を上げるとそこにはいつも遠くから見ていた、小野大輔さんだった
「あ、杉田く…？」
ちくしょう、いま私は兄ちゃんと顔が似てることを恨んだぞ
「は、初めまして、いつも兄がお世話になってます、杉田Aと申します…！」
椅子から立ち上がりそう挨拶をする
「あぁ！！杉田くんの！！インタビューの雑誌見たよォ〜！」
手がスっと伸びて私の前に出る
「僕、小野大輔です、よろしくね」
あ、握手…！？
「よ、よろしくお願いします…！！」
そう私は手を握ったら、両手で左手が包まれる
「Dearガールなんだっけ、ありがとうね〜！僕らに憧れてくれて声優になるなんてすごいよォ！！Aちゃんって呼んでいい？」
「は、はいぃ…」
ふ、ファンサが過ぎて溶ける…ッ！！
「そいつ溶けそうですよ小野さん」
「おお中村くんおはよう」
「おはようございます」
中村さんのお陰で完全に溶ける前に手を離していただけた、尊すぎて溶けてしまった…
「あの子が中村くんがお熱なAちゃんなんだね」
「神谷さんから何吹き込まれたんすか？鎖骨折りますよ？」
「怖い怖い」
「打ち合わせ始めますよ〜」
そう監督の声でAもピシッと元に戻る、小野さんでなんだかそんなに感じになるのは少し気に食わない。
(俺でもなってくれればいいのに)
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作者名：るー。 | 作成日時：2024年2月29日 23時
