お花見に行こう�� ページ25
「着替え終わった？」
「は、はい！すみません、お手数お掛けして」
「なんで謝ってんの、別に謝ることじゃないし」
「A眠いんだろ、座れよ」
中村さんが腰かけるソファーの横に私は小さく腰かけた
「杉田迎えに来るらしいから、テレビでも見る？」
「は、はい…」
付けられたのは朝のニュース番組
『桜は早くても来週にはピークを迎えるようです』
「桜なんてもう何年もじっくり見てませんね」
「…見に行くか？杉田も誘って」
「いいですね！お弁当とか軽く作って…」
なんて笑って話しているとインターホンが鳴る
「兄ちゃんかな？」
「出てくるよ」
兄ちゃんにも花見に行こうという話をしお弁当と私が着替えるために一旦家に三人で行く事にした
「安元さんと梶田くん呼ぼう」
そう兄ちゃんは家に着くなり電話をしだす
「私着替えてきますね」
黒いプルパーカーにデニムの短パンにデニールの薄いタイツだったのでさすがに花見に行く格好では無い
明るい茶髪に染めてたはずの髪もちょっと忙しすぎて殆ど黒髪みたいなもんだ
白のブラウスに若草色のカーディガンと白いミモレ丈のフリルスカート、できるだけ春っぽい色合いにしたけどなんだか浮かれてる人みたい
ササッと軽くメイクして、兄ちゃんのお弁当作り手伝お…
キッチンにはもう既に安元さんが居て、兄ちゃんとご飯作ってた
「おはよ〜Aちゃん」
「おはようございます、安元さん朝からすみません」
「朝って言ってももう9時過ぎだけどねー」
手を洗いつつ、そう軽く話す
「何しましょ」
「杉田がいまおにぎり握ってて俺はだし巻き作ってるからー…」
「肉がねぇ」
唇を尖らせて中村さんがそう言った
「あーじゃあ…出前でも買うか、さすがに今から買い物行ってとかやってる時間ないしな」
「梶田に買ってこさせよう」
「Aは俺とおにぎり握ろっか、ツナマヨ部隊A」
そう兄ちゃんは多分おかかを作りながらしゃもじをくれた
うちは五合を炊いて残ったら冷凍してくスタイルなので冷凍ご飯が沢山ある
「冷凍米の消費祭りだね」
「そだな」
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作者名：るー。 | 作成日時：2024年2月29日 23時
