70.朝から元気 ページ21
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「あ――――ッ!!
オレがいちばんだと思ったのに―――!!」
見覚えのある軽自動車が、玄関前のスペースに滑り込む。
その窓から聞こえた叫び声。
「おはよう、潤」
えらく早くね？
松本さんがやってくるのは７時50分くらいなのに。
今、７時半前だぞ。
「だから、もっと早くでるっていったのにー！
和に先こされたじゃんー！
Aのせいだぞ！！」
「女の準備は時間がかかるのよ！」
「ねぼうしただけだろー」
朝から、親子二人とも元気だなぁ。
「おはようござまいます、松本さん」
車から降りてきた松本親子を、笑顔で迎える。
「おはようございます〜♡
朝から癒されるぅ〜///
やっぱりこれがないと、一日が始まらないわ♪」
母親の元から駆け出して、
和がぶら下がっている方と反対側の手を掴む潤。
「さとし！ おはよう、いいあさだな♪」
「お？ ああ…寒いけど、いい天気だから、いっぱい遊べそうだな」
マセてる挨拶を返されて、ちょっと笑ってしまった。
「ちげーよ！」
「ん？」
「まったく、さとしの頭んなかは オレたちよりコドモだな」
「おい(怒)」
どーゆー意味だ。←否定はしない
「和！いこうぜ！」
「うん」
え？ え？
両手にいた二人が、おいらの手を離してさーっと園舎の中へと走っていった。
「おい、待てって」
二人を追いかけようとしたら、
潤が振り返り、ウインクを投げる。
は？
「あ――――っ 智先生！智先生！！」
「はい？」
ぐいっと腕を後ろに引かれて戻される。
「どうしました？ 松本さん」
「このカラコンどう思います？」
「はぁ？」
「実は今度の特集で〜」
え？ なに？ 松本さんの仕事の話？
てか、
おいらにオシャレの話とかされても、なんもわかんねぇ。
「あの！(汗) おいらにはさっぱりなので、参考になる話がお聞きになりたいなら若い女性の先生を呼びましょうか？」
「いえいえ！！ 智先生がいいんです！！」
ええ〜〜〜〜(汗)
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作者名：たると
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/tarutolist01/
作成日時：2015年12月2日 12時
