59.相葉先生の思い出 ページ11
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「俺が中学生だったとき
従弟のクリスマス会がすげーからっておばちゃんに連れてかれて、
あの園に行ったことがあるんです」
「え…っ…」
そんな前に？？
おいら、相葉先生と会ってるの？？
「そんとき、俺……
バスケやっててたんですけど、
足を怪我して、レギュラーだったのに引退試合も出られなくて……
かなり自暴自棄になってたんです」
「…………」
「何でガキのクリスマス会なんていかなきゃなねーのって思いました。 でも……」
「…………」
「あんなクリスマス会は、生まれて初めてで……
俺、か……感動しちゃって……(涙)」
あ、泣いた。
「あの空気は独特だし、初めてみたら驚いちゃったかな……」
「そんなんじゃなくて！！！」
「あ、はいっ！！」
び、びっくりした。
「めっちゃ…心に響きまくっちゃって…(涙)
あの雰囲気に引き込まれたって言うか…
マジで感動の世界です!!」
「………そっか//」
そんなことを言ってもらえると……やっぱり嬉しいな//
「俺がみたときは、智先生の独唱があったんですよ」
「え？」
「今は、先生たちの聖歌斉唱になってますけど、
以前は、その中で智先生が一人で歌うのがありましたよね？」
「……あ、うん」
「俺、それまでＪポップとかそんなのばかり聞いてけど
智先生の歌に聞き惚れてしまって……///
マジ、すげぇって……!!」
「…………」
「子供も大人も、きっらきらな目をしてた
誰も騒がず、乱さず……あの凛とした空気の中で、あなたの歌を聞いて……
俺、泣いたんです」
歌を聞いて泣いたって……その頃から感動屋だったんだなぁ。
「“夢は自分で見つけるもの 消えたりしないもの”
“君の中に 咲く花が ほらそこに”」
「……歌詞まで…覚えてるの？」
「もちろんです！！//
その時の俺を励ましてくれてるみたいで……嬉しかったから////」
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作者名：たると
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/tarutolist01/
作成日時：2015年12月2日 12時
