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夢見 ページ27

「38.1。残念でした」

体温計を私に見せつけて笑う壱馬さん

「え〜…セーフだと思ったのに…」

「何がセーフだよ。こんなに顔色悪いのに何で練習来てんねん」

「振り入れ初日だし…やましょーさんの手を煩わせるわけにはいかないなぁって…」

「余計山彰さんに怒られるで」

壱馬さんはそう言いながら私のおでこに軽くデコピンをした

「みんなには内緒でお願いします…」

「内緒で済むわけないやろ。ちゃんとリキヤさんにも陣さんにも報告するし」

「えぇ〜陣さんにまた小言言われちゃいます…あ、そういえば北人さんは大丈夫ですか?」

「何で北人?」

「昨日、北人さんと海で遊んだんです。私のせいで冷たい海に足を突っ込むことになっちゃって。結構寒かったから私も熱を出しちゃったんだと思います。だから北人さんは大丈夫かなぁって…」

「あぁ、大丈夫だと思うで。さっき普通に挨拶したし」

「そっか。それなら良かったです」

「お前人のこと心配する前に自分の心配しろ笑」

壱馬さんの冷たい手が私の頬を撫でる

「ふふふ、壱馬さんの手冷たくて気持ち良いです」

「俺の手が冷たいんじゃなくてお前が熱持ってんの」

「確かに」

「じゃマネージャー来たら大人しく帰宅な」


そう言って壱馬さんは私の頬から手を離し私から距離を取った


その瞬間私の心が空っぽになったようだった
うまく説明できないけど、どこか寂しくて物足りなくて、
1人になることが怖くなったのだ


「寂しいって顔に現れてんで」


壱馬さんはそう言いながら私の寝ている横の椅子に座った


「寂しくないです…大丈夫です」

「こんなに泣きそうなのに?」

「泣かないです。早く行ってください。きっとみんな待ってますよ」


甘えちゃダメだ
壱馬さんに…いや、壱馬さんだけじゃなくて
他のメンバーにも迷惑が掛かってしまう。


今から振り入れがあるし、壱馬さんが早く行かなきゃ始まらない。スケジュール組まれてるし今壱馬さんを引き止める訳にはいかないのだ


それに、私は1人に慣れている
今まで熱が出た時だってずっと1人だった

熱の息苦しさも
全部1人で受け止めたし、今回も1人で大丈夫



大丈夫…大丈夫…

そう思いながらも私の視界は涙で揺れた


「相変わらず嘘ばっかだな」

壱馬さんは笑ながら私の頭を撫でた




その手の温もりを感じながら私はゆっくりと夢の中へと落ちていった

違和感 -kazuma-→←新鮮 -hokuto-


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タルタリ(プロフ) - m-さん» 読んで頂きありがとうございます!是非是非お楽しみください^ ^ (2022年11月5日 23時) (レス) id: bcb8e1b2ca (このIDを非表示/違反報告)
m-(プロフ) - とても面白かったです(^^)番外編も楽しみです^^ (2022年11月5日 20時) (レス) @page44 id: f51c166963 (このIDを非表示/違反報告)
タルタリ(プロフ) - myonさん» 楽しみにして頂きありがとうございます!ゆっくりの更新にはなりますが完結までしっかり更新しますので是非楽しんでください(TT) (2022年10月31日 1時) (レス) id: bcb8e1b2ca (このIDを非表示/違反報告)
タルタリ(プロフ) - あんころ餅さん» 楽しみにして頂きありがとうございます!ゆっくりの更新になってしまいますが完結まで是非楽しんでください(TT) (2022年10月31日 1時) (レス) id: bcb8e1b2ca (このIDを非表示/違反報告)
myon(プロフ) - お話が更新されること、こっそり楽しみにしていました^^笑 ありがとうございます^^ 次回も、気長に、楽しみに、待っています♡ (2022年10月21日 23時) (レス) @page36 id: 358f738bff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:タルタリ | 作成日時:2022年2月12日 14時

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