脱皮 2 ページ22
「…A、顔あげて」
顔を上げると
そこにはいつもの慎くんが居た
「…俺、Aは俺のこと必要無くなったんだって思ってた」
「え？」
「やっぱり今日のAを見ても感じたんだけど、Aは最初の頃よりも強くなったし…だから俺がAの隣に居てあげる必要は無いのかなぁって」
私は慎くんのことを必要無いって
思ったことは１度もない
そんな事を言わせてしまうなんて
思いもしなかった
「…私は慎くんのこと必要ないなんて思ったことないよ」
「うん、さっき俺のこと特別で大切って言ってくれて嬉しかった」
「…慎くん」
「多分、俺にも時間が必要だったのかも。Aが真剣に俺と向き合うように、俺も向き合ってみようかなぁって」
「…慎くんも？」
「うん、Aと初めてケンカして色々思うことがあったんだよね。俺もその気持ち曖昧にしたくないから」
慎くんはいつものように照れたように笑って
私の頭を優しく撫でてくれた
こうやって慎くんが私の近くにいるのが
久しぶりで少し緊張したけど、それ以上に安心した
「…時間が経ってお互い自分の気持ちに納得して、今と関係が変わったとしても俺から離れないで」
「離れるわけないじゃん…私にとって慎くんが特別で大切だっていうことは絶対に変わらないよ」
「じゃあもう俺のこと避けないってこと？笑」
「……２度も本当にごめんなさい」
「絶対俺のこと避けたりしないって約束するなら許す」
「うん約束する」
「ん、いい子」
そう言って私を優しく抱きしめてくれた
慎くんの匂いが広がって心がホッと落ち着く
「久々の慎くんの匂い」
「何それ笑」
「ん〜、柔軟剤？香水？分かんないけど落ち着く匂い」
離れたくなくて強く抱きつくと
慎くんも同じように返してくれた
私にとって慎くんがどんな存在なのか
正直今でもよく分からない
これから時間をかけて
自分の気持ちに気づくかもしれないし
時間をかけても気づくことができないかもしれない
でも、こうやって
自分の気持ちに正直になって
理解しようとする事こそが
きっと大事なんだって、そう思った
過去の私を少しずつ脱ぎ捨てて、一歩一歩
着実に進んでいるようなそんな気がした
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- 恋愛運: ★★★☆☆
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タルタリ(プロフ) - m-さん» 読んで頂きありがとうございます！是非是非お楽しみください^ ^ (2022年11月5日 23時) (
レス) id: bcb8e1b2ca (このIDを非表示/違反報告)
m-(プロフ) - とても面白かったです(^^)番外編も楽しみです^^ (2022年11月5日 20時) (レス) @page44 id: f51c166963 (このIDを非表示/違反報告)
タルタリ(プロフ) - myonさん» 楽しみにして頂きありがとうございます！ゆっくりの更新にはなりますが完結までしっかり更新しますので是非楽しんでください(TT) (2022年10月31日 1時) (レス) id: bcb8e1b2ca (このIDを非表示/違反報告)
タルタリ(プロフ) - あんころ餅さん» 楽しみにして頂きありがとうございます！ゆっくりの更新になってしまいますが完結まで是非楽しんでください(TT) (2022年10月31日 1時) (レス) id: bcb8e1b2ca (このIDを非表示/違反報告)
myon(プロフ) - お話が更新されること、こっそり楽しみにしていました^^笑 ありがとうございます^^ 次回も、気長に、楽しみに、待っています♡ (2022年10月21日 23時) (レス) @page36 id: 358f738bff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：タルタリ
| 作成日時：2022年2月12日 14時
