先輩 ページ3
「…ここどこ」
慣れないテレビ局で自販機を探していると
迷子になってしまったのだ
「やっぱり慎くんがメイクを終えるまで待っておけばよかった…」
そんな後悔しながら楽屋への道を探していると
目の前には見覚えのある人が
「…お疲れ様です」
「うっす」
気怠そうに挨拶するのは
事務所の先輩GENERATIONSの佐野玲於さんだ
私は直接話したことはなかったものの、
慎くんがお世話になっている先輩だって
話をしていたのを思い出す
「…えっと、撮影ですか?」
「違う、打ち合わせ」
「そうなんですね…お疲れ様です」
「ランペは歌番組なんでしょ?まこっちゃんから聞いた」
「はい」
「頑張って」
そう言って直ぐにその場を去ろうとする佐野さん
失礼を承知なのは分かっているのだが、迷子だというこの状況を抜け出すには佐野さんを頼ればいいのでは?という考えが浮かんだ
私は意を決して佐野さんを呼び止める
「あ、あの。佐野さん」
佐野さんは相変わらず気怠そうに振り返った
「…まさかと思うけどもしかして迷子?」
「え…」
「図星かよ」
私が何を言わずとも
迷子だという事を当てられてしまい
予想外なことに戸惑っていると
佐野さん笑ってポッケから携帯を取り出した
「…もしもし、まこっちゃん?お前らのとこのお嬢さん迷子になってるけど。は?今メイク中なの?あ〜…2階の?おけおけ連れて行くわ。はいはい、じゃ後でね」
「…あの」
「楽屋の場所分かったから、早く行くよ」
「そんな悪いです。場所教えてくれたら自分で帰ります」
「また迷子になられたら俺のせいになるじゃん。いいから早く行くよ」
佐野さんは私の腕を引っ張って歩き始めた
「すみません…」
「いいよ別に、打ち合わせ終わったし。てか、迷子とかならなさそうなのに意外と抜けてんだね」
「いつでも迷子になるわけじゃ無いですよ?ただテレビ局は苦手で…佐野さんが居てくれて本当に助かりました」
「その佐野さんってやつやめて、後輩に佐野さん呼びされたら何か鳥肌立つ」
「…じゃあ何で呼んだらいいんですか?」
「玲於でいいよ」
「…玲於さん?」
「ん」
慎くんが玲於さんに懐くのもよく分かる気がする
無愛想な人だと思っていたけど
優しくて、頼りになる人だなってそう思った
- 金 運: ★☆☆☆☆
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タルタリ(プロフ) - m-さん» 読んで頂きありがとうございます!是非是非お楽しみください^ ^ (2022年11月5日 23時) (レス) id: bcb8e1b2ca (このIDを非表示/違反報告)
m-(プロフ) - とても面白かったです(^^)番外編も楽しみです^^ (2022年11月5日 20時) (レス) @page44 id: f51c166963 (このIDを非表示/違反報告)
タルタリ(プロフ) - myonさん» 楽しみにして頂きありがとうございます!ゆっくりの更新にはなりますが完結までしっかり更新しますので是非楽しんでください(TT) (2022年10月31日 1時) (レス) id: bcb8e1b2ca (このIDを非表示/違反報告)
タルタリ(プロフ) - あんころ餅さん» 楽しみにして頂きありがとうございます!ゆっくりの更新になってしまいますが完結まで是非楽しんでください(TT) (2022年10月31日 1時) (レス) id: bcb8e1b2ca (このIDを非表示/違反報告)
myon(プロフ) - お話が更新されること、こっそり楽しみにしていました^^笑 ありがとうございます^^ 次回も、気長に、楽しみに、待っています♡ (2022年10月21日 23時) (レス) @page36 id: 358f738bff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タルタリ | 作成日時:2022年2月12日 14時