あの子になれなくて

お酒は危険2 -スンチョル- ページ19

「クラ、いい加減にしろよ」

元々スキンシップが嫌いなウジはそろそろ限界のようだ。

「あーー！チョンウォヌ！いつも私をバカにしやがって。そんなにユナが好きか？ん？私だって必死なんだよ、ばーーーーか」

そう言って大人しくなったクラはぐっすり眠っていた。

「今のどういう意味だ？ウォヌ」

「スンチョリヒョンには関係ないですよ」

「お前とクラの空気っていつも妙だよな」

「お前にも関係ないよ、ウジ。」

「関係ないことあるかよ、同じメンバーなのに」

ウォヌとウジが何故か良くない雰囲気になってきたので、話を切り替える。

「ウジヤ、クラが寝ている今がチャンスだ。ベッドに運んでくれないか？」

「分かった。そのあとそのまま作業室いってくるから」

「そっか、どうせ作業室に泊まるだろ？ちゃんと明日の夕方までには帰って来いよ」


「わかってる。おやすみ」

ウジがクラをおぶって横を通り過ぎる時、クラは何に対してか分からないが寝言でごめんなさいと繰り返していた。


「ウォヌ。クラと何があったか言いたくないなら言わなくてもいい。でも何かSEVENTEENに関わることなら俺は関係ないことはないと思う。相談があるならなんでも聞くからな」

「スンチョリヒョン。ヒョンは見ているようで見ていないよ。あいつの見えているものが全てじゃない。俺らが荷物を持ってあげようと思っても、あいつが荷物を離してくれなきゃ意味がないんだ。あいつの過去も今も何も分からないなら、俺たちにはどうすることも出来ないんだ」

「それ、どういう意味だよ。誰の話をしてるんだ？」

「ごめん、何でもない。おやすみ」


ウォヌは悔しそうな顔をして部屋に戻って行った。




俺はウォヌの言ってる意味が分からなかったが、何故だかこれは大事な問題で、解決しなきゃリーダー失格かもしれないって思った。

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