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「それともう一つ。窓を開いた罰として今日の勉学の時間を1時間追加します」
「…………」
「お夕食の後は専門の教師を雇っております故、今日の勉学時間は合計10時間になりますが……貴方は月半家の家の子ですもの。そんなの容易い事ですよね」
「……はい」
「自分の罪は自分で償う、当たり前の事ですよね」
「……はい」
頭を撫でるお母様の手が、酷く醜い物に感じてしまう。心の底から溢れ出す恐怖心が体を支配する。
……怖い。早くここから去りたい。
「良い子ですね。物分かりも良いし年のわりに全てが優れている。これ以上ない後継ぎです。これならお父様も安心なさいます」
「……ありがとうございます」
嗚呼、僕のこと、見えてない。
見えているのは最愛のお父様と後継ぎの事だけ。
――そして貴女は最後におっしゃるんでしょう？
「では、失礼します」
心底うざったらしい複雑に絡まる感情のまま、今度は深く頭を下げると踵を返した。お母様の姿を背に前に進む。
一刻も早くこの場から離れたくて自然と早足になる。
いや、「この場」ではなく「その言葉」から逃げたいのかもしれない。
「しっかりしなさいよ。貴方はこの家の後継ぎなんだから」
ほら、やっぱり。
もう何回も聞かされた言葉。
その言葉が何度僕を縛りつけたことか。
そして何度、心を抉られたことか。
でもこれで悩む間もなかった当たり前の事に気付けた。
僕はずっと苦しかったんだ。
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水野ひのは(プロフ) - 桜華さん» 桜華様お褒めの言葉ありがとうございます！まだまだ拙いですがこれからも頑張らせて頂きます(´ω`*) (2019年4月3日 10時) (
レス) id: 3a4be96d33 (このIDを非表示/違反報告)
桜華 - 小説家になれる勢いですね。素晴らしいです (2019年4月3日 10時) (レス) id: b9cc7b26ac (このIDを非表示/違反報告)
水野ひのは(プロフ) - 飛騨エルシェ#絵描き同盟さん» そうですよね…お前その歳から京大でも目指してんのかーい！！くらい大変ですよ地獄ですね…。それほど月半家が厳しすぎてもはや狂気の英才教育の域に入ってるという事ですよ…怖すぎですね…。 (2019年3月2日 19時) (レス) id: e92d2c77de (このIDを非表示/違反報告)
飛騨エルシェ#絵描き同盟(プロフ) - 勉強時間やべぇ…(小六の平均1時間)(小5の平均50分) (2019年3月2日 18時) (レス) id: 38b9dbf946 (このIDを非表示/違反報告)
水野ひのは(プロフ) - 秋野ゆりさん» 秋野様こっちにもお越し頂き光栄です！！ﾋｪｯ…文才の塊だなんて…そんなそんな……本当に嬉しいですありがとうございます(開眼)そのお言葉を胸に頑張らせて頂きます！！ (2019年2月19日 10時) (レス) id: e92d2c77de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水野ひのは | 作成日時：2019年2月15日 22時
