夢の小人1 ページ1
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私たち夢の小人は、その名の通り夢を司る小人。生まれる先はランダム。神様によって人の世に落とされ、仕える人の夢を見守る。
ただし、私は元々天界で神様のお側に仕えていた。
それが、どうやら厄介な体質の人間がいたらしく、どの小人が行っても夢見は一向に良くならないらしい。
神様が最終的に下した判断で、私が仕えることになった。
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ぱっと落ちた先は真っ白なシーツの上。間抜けな声と一緒に埋もれてしまい、慌てて体勢を起こす。
どうやら今は朝らしい。
誰もいないその枕は、冷たいけれど凄く良い匂いがする。ちゃんとシーツを洗ったりしてるらしい。うんうん、良い良い。
寝付きの悪い人には幾つかそうなる要因があったりするけど、部屋を見渡す限りその原因らしきものはない。落ち着いたら部屋で、日当たりも問題ない。
『問題なさそうだけど、どれだけ夢見が悪いんだ....』
こうなると凄く気になる。これだけ快適そうな空間で、夢見の悪いなんてことがあっていいのか。
めんどくさそうだなあ.....
まあでも、夜までする事もないから。お祈りして眠ろう。小人のお祈りは安眠の効果がある。
枕元にちょこんと正座して、指先を絡めて祈った。
御加護を。幸せな夢をどうか。
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指先からじんわりと暖かな淡い光が浮かんで、やがて枕に沈んでいく。これで駄目だったら、大変だ。神様にお助けを頂くしかない。いやでも、神様の手を煩わせる訳にはいかない。
枕元でころんと寝転んで、目を瞑る。
枕元には夢の僅かな跡が残るから、こうすることで私でもどんな夢だったかが見られる。ぽやぽやと暖かな陽気に、すやすやと寝息が響く。
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夢の中は、綺麗な空に海が広がってる。
人気のないそこで、青年がテトラポットに腰かけてるのが見えた。
『夢の持ち主.....』
整った愛らしい顔は、どこか暗くって。何かを探すように、何かに怯えるように身体を縮こませている。この夢は、居心地が悪い。
景色は良いのに、怖くて堪らなくなる。寂しい、怖い。誰かを求めて、それ以上に何かに怯えてる。
耳を塞ぐ青年に、何だかわかった気がした。
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『他人の目がそんなに気になるの、青年』
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▲たると▽(プロフ) - ハクさん» ありがとうございます！！ずっと温めていたお話なので、まったりお楽しみください(* ´ ` *) (2021年4月5日 22時) (
レス) id: 53fe41528b (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - ジョングク氏、キター！！！すでに面白くて、楽しみです♪( ´▽｀) (2021年4月5日 22時) (レス) id: 7793550341 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：▲たると▽
| 作成日時：2021年4月5日 19時
