内密とすべし ページ16
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本人が本人と接触する。現実的に有り得ない現象を示唆するデータに、その場にいた鉄裁も動揺を隠せないでいた。
浦原「鉄裁サン、この事は全てが解るまで黒崎サン達には伝えないで下さい.....。」
鉄裁「......御意。」
【流魂街/夜一達の調査地】
夜一が纏う装甲“索集装衣”は、四楓院家が所有する神器である。索集装衣に紐付けされた探査結界を介し、空間の歪みによって出来た荒れ狂う霊子や波形の濁流の中を漂うことが出来るのだ。
探査結界に触れたものの情報は、装甲の中にある収集機に自動的に送られ、霊子の性質や流れの記録を索集装衣の“本体”へと自動的に送信する。
夜一「思うてたより遥かに大きい歪みじゃ....索集装衣は膨大な霊力と鬼道の力を常に装甲と陣に与え続けなければならん。何処まで探れるかのう?」
空鶴「生憎鬼道の力は有り余ってんだ、気にせず進め!」
夜一「一気に千里ほど進んでみるとする、頼んだぞ!」
空鶴「おっしゃあ!!!」
空鶴の鬼道の操作は見事なもの。瞬神と呼ばれた夜一の瞬歩にピッタリ合わさって広がっていく。
夜一「規模の予測にはムラがあるとはいえ、余りにも広すぎる。あと二千里程進んでも良さ....なんじゃあれは?!」
空鶴「どうした?!」
夜一「アレは虚ではないか....いや、人間も沢山......どうなっておる!!」
夜一の目の前には、虚や人間の姿を模した“補足不能の魂魄”が夥しい数浮かんでいたのだ。
夜一「儂自身が近付くのは無謀そうじゃ...空鶴、結界が其奴等に当たるように広げてくれ!」
空鶴「!!! 分かった、岩鷲!」
岩鷲「フルパワー!!!」
【瀞霊廷/一番隊隊舎】
山本「四楓院夜一。緊急の謁見の申し立て、唯ならぬ事態であるとみた。何があったのじゃ?」
夜一「先日の謎の虚の襲撃、唯の異世界の侵食ではない可能性がありそうなのでございます。」
山本「なんじゃと?」
夜一の一報により、瀞霊廷内は再び混乱の渦中へと突き落とされる事になる.....。
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作者名：いちごたると | 作成日時：2020年7月25日 8時
