よく読めたな ページ22
｢はぁ〜〜｣
曲がり角を曲がってすぐ、壁に寄りかかって長い溜息をついた
あそこまで此方への疑いが伝わってきたのは彼らが初めてだ
だが、本当は今まで関わった人のほとんどが心の中では思っていたのではないか
そしてきっと、これから会う人達も…
そう考えて少し気分が落ち込む
でも此処に滞在すると決めたからにはやってやろうじゃないか
(仕事も超こなして驚かせてやるわ)
奥底で渦巻く恐怖心には気付いていないフリをして、無理やり自分を奮い立たせた
｢あの…用具委員会委員長、食満留三郎さんですか？｣
次の届け先は用具委員会だった
用具委員会は補修作業等を行うらしく、その時その時によって活動場所が違うので、学園中を探さなくてはいけない
それは足への負担が大きいので、たまたま見かけた六年生の制服を来たそれらしき人に、委員長であれと強く願いながら声を掛けた
｢ん？あぁ、そうだが…｣
その言葉にほっと胸を撫で下ろし、今まで何度も言ってきた自己紹介を彼にも言い書類を渡した
最初に声を掛けた時は、お前は誰だと言わんばかりに眉をしかめていたが、自己紹介をすると爽やかな笑顔を向けてくれた
｢そうなのか、大変だな。わざわざすまなかった。こちらこそよろしくな。医務室にいたなら、もう伊作には会ってるんだな｣
｢え？はい。お世話になりまして、だいぶ仲良くなりました。敬語も取っていいと…｣
｢そうか。俺は伊作と同じ六年は組で同室なんだ。俺も敬語じゃなくていいぞ｣
少し期待したような笑顔でそう言う食満君…留三郎君？
｢…留三郎君｣
この呼び方でいいか確認の意味も込めてそう言うと直ぐに、留三郎でいいぞと訂正が入る
学園に来て呼び捨ては初めてだ
｢…留三郎｣
そう呼ぶと満足そうに頷き、｢俺も亜月って呼んでいいか？｣と聞かれ、その言葉に私も頷いた
｢そういえば、よく食満って読めたな。大体最初は間違われるんだが｣
確かに、特に何も思わずスっと読むことが出来た
なぜだろう
｢ともかく、これからよろしくな。それじゃあ俺は作業があるから｣
今度伊作と三人で団子食いに行こうなー、と手を振りながら留三郎は用具庫の方へ歩いていった
うん、話しやすい人でよかった
あの感じだとかなり仲良くなれそうだ
ほっと胸を撫で下ろし、次の委員会場所へ向かった
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たると(プロフ) - れなさん» ありがとうございます！少し人見知りだけど芯が強い夢主ちゃん、私も好きです( ˙˘˙ )♡これからも楽しんでいただけると幸いです…！ (2022年2月1日 23時) (
レス) id: 952e98308a (このIDを非表示/違反報告)
たると(プロフ) - あいさん» ありがとうございます……！あと1ヶ月ほどほぼ無更新に近い状態になりますが、更新再開まで気長に待っていただけると幸いです……！ (2022年2月1日 23時) (レス) id: 952e98308a (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - とても面白いお話で、ストーリーの流れや、夢主ちゃんの性格など、とても好きです☺️更新楽しみにしています！ (2022年2月1日 4時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - こんにちは 夢小説読ませていただきました 面白かったです‼️ 更新頑張ってくださいね (2022年1月17日 19時) (レス) @page34 id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
たると(プロフ) - みぃぷる�鵑気�» とても嬉しいお言葉ありがとうございます…！文章の表現の仕方は意識をしているのでとても嬉しいです。これからも楽しみに待っていただけると幸いです(｡ᵕᴗᵕ｡) (2021年11月26日 17時) (レス) id: 952e98308a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たると | 作成日時：2020年7月10日 8時
