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目覚め ページ4
何度も何度も、体を擦りつけていると少女の人差し指がピクリと小さく動く。
閉じられた瞼が薄く開き、空のように澄み切った青い瞳がゆらゆらと揺らめきながら、辺りを確認するように彷徨いだした。
小さく口が何度も閉じたり開いたりを繰り返し、必死に声を出そうとしているようだ。
だが出るのは、掠れた声だけ。
生理的な涙が目尻から垂直に流れ、地面に消えた。
「シン......ア......何処？」
やっとこさ出たその言葉に、狼は尻尾を二、三度左右にゆったりと動かすと、まるで此処にいると教えるかのように、少女の顔を上から覗き込んだ。
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作者名：雛菊 | 作成日時：2017年8月21日 9時
