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「エンジェルスケイル？」
「超高度術式合成”麻薬”、麻薬というより、一時的な人体改造だな。
粘膜経由か静脈注射によって最初に体組織が再構成される。人間ではブッ壊れてしまう快楽を受け切れるように器から工事しようって訳だな。
まあ、そんなもんだから、知覚の鋭敏化だけではなく筋力や回復力も爆発的に高まっていき、一時的なスーパーマン...いや
ニヤリとザップの口角が上がる。
「...ヤバいっすね。金の匂いがプンプンすらあ。」
「するね。実際グラム数万ゼーロで取り引きされてるって話だよ。」
「それは『そこ』での話でしょ？『人界』の価格はその2、3百倍は下らないんじゃないんすかね？レミ・デミソスとバンライ・ミナミガタの二重門超えてか？」
スティーブンはコーヒーマグから口を外した。
「確率は低いね。異界と人界、ここまでの奇跡的均衡を守っているのは、あの2人の偏執狂のお陰だ。
金でも権威でも使命感でもなく、ただ純粋に万象万物を目に記憶したいという欲求。それが保証される立場に加え、お互いのライバル心で緊張感を維持し補強しあっている。
あれ以上に強固な関門システムは存在しまい。
だが、HLに限らず、世界は何でも起こる。」
スティーブンはふう、と息を吐き、ぼんやりとマグの中を見つめる。
すると、急に気配が増えたのを感じ、ザップの方を見た。手の甲にローヒールが現れ、突然手にかかった体重にザップが悲鳴を上げる。
「それがですね、これをご覧下さい。」
「何だねそれは？」
「先程諜報部が入手した映像です。ホヤホヤです。」
そのチェインの手にあるディスクの内容は、空気を冷たくするのには十分すぎるほどだった。
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「...『外』じゃねえかこれ。」
「その通りよクソモンキー。」
「クソモンキーとか一個一個入れるな、丁寧か。...しかしまた早速だな、ジジイ共の面目丸潰れだ。」
「いや、これはむしろ穴を開けた連中が凄い。相当な厄ネタだ。とっとと塞がないと大変な事になるぞ。
取り敢えず、チェインは暴力団関係者を。
ザップはその血を分析班に回し、プッシャー一回りを洗ってくれ。それでいいかい、クラウス___ 」
スティーブンの声が止まる。
デスクから物々しい空気が流れ、辺りがミシミシと軋み出す。
「....見事だ...!! ....ヤマカワさん...!!
投了です....!!」
そう言うクラウスの前には、プロスフェアーの画面、隣でAが楽しそうに騒いでいた。
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9t9 - 血界戦線大好きのスティーブン推しで貴方の作品を見つけました。本当にこの作品が大好きです！ツェッドさんとか出てきたら絡みがどうなるのかとかも楽しみだし単純にこの先の物語が楽しみでなりません！！更新が止まっていらっしゃるようですがずっと待ってます！ (2022年10月19日 16時) (
レス) @page38 id: f8f6fc2c71 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃぼ(プロフ) - いつまでもお待ちしております...！！！ (2021年8月28日 1時) (レス) id: 4c0d27bb14 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 初コメ失礼します。一人称は使い分ける方が良いと思います。ちょっとしたことですがこれだけで表現の幅がだいぶ違うと思うからです (2017年10月30日 19時) (レス) id: 5884d91fd1 (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - メヌエットさん» コメントありがとうございます。面白いと感じて頂けて嬉しいです！ (2017年10月30日 1時) (レス) id: 409b7a99fe (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - nana☆さん» アンケート回答ありがとうございます！更新頑張りますね。 (2017年10月30日 1時) (レス) id: 409b7a99fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Rin | 作成日時：2017年10月23日 8時
