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「おや、貴方が紅茶を淹れているとは、珍しいですね。」
「ああ、ギルベルトさん。女性3人の中に居るのはバツが悪くてね。
クラウス達は無事に向かえましたか。」
「つつがなく。後は列車頼みですが。
そちらはアッサムのようですね、ビスケットをお出ししましょう。」
ギルベルトはキャビネットから茶菓子を取り出し、ティーセットを用意していく。
湯が沸くまですることが無くなったスティーブンは、横目に3人の様子を確認した。
いつの間にかAもうすっかり立ち直ったようで、楽しそうにガールズトークを始めていた。
.
「なんでアンタがティーワゴンなんか押してるのよ。」
「何でって言われてもなぁ....。」
「ミセスK.K、スティーブン氏が紅茶を淹れて下さったのですよ。」
ええ！？と女性陣から声が上がった。
まさか、信じられない、と口々に言い、ティーセットとスティーブンの顔に何度も視線を往復させる。その中にAも含まれている事に、少しばかりスティーブンは悲しかった。
「失礼だな、紅茶ぐらい淹れれるさ。というか、Aと暮らすまでは1人暮らしだったんだぞ。」
「ホッホッホ、皆さん、冷めてしまう前に頂きましょう。」
ギルベルトが、ティーポットへと紅茶を注ぐ。ティーカップに入った琥珀色の液体は、華奢なカップの中で光をゆらゆらと反射させている。
先にK.Kが口へと紅茶を運び、黙ったまま受け皿にカップを戻した。
「まっ.........ずい!!!!!!」
.
紅茶を口に含んだ瞬間にK.Kは顔を思い切り歪ませ、直ぐにビスケットを口に突っ込んだ。
チェインは申し訳なさそうにカップを置き、Aは手で顔を覆っている。
ギルベルトは「個性的な風味ですね。」と、ハンカチを口に当てていた。
「スティーブン先生、あり得ないわ。これは紅茶色の劇物よ。」
「劇物!?K.K、いくらなんでも酷いぞ！」
「Aっち、最低でも旦那にはお茶の入れ方を仕込まないと駄目よ。」
「えぇ、そうね。今さっき痛いほど分かったわ。彼は料理が得意だって言ってたから、まさか紅茶が不味くなるなんて思いもしなかった...」
悲痛な面持ちで、Aがスティーブンを見つめる。彼はまるで何が悪いのか分かっていないようである。
「Aっち、貴女は冷血漢と暮らし始めてから、彼の作った料理を一度でも食べたかしら？」
「一度だけスクランブルエッグを食べたわ。」
「....あのね、スクランブルエッグを作れるだけでは料理上手とは言えないのよ....」
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9t9 - 血界戦線大好きのスティーブン推しで貴方の作品を見つけました。本当にこの作品が大好きです！ツェッドさんとか出てきたら絡みがどうなるのかとかも楽しみだし単純にこの先の物語が楽しみでなりません！！更新が止まっていらっしゃるようですがずっと待ってます！ (2022年10月19日 16時) (
レス) @page38 id: f8f6fc2c71 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃぼ(プロフ) - いつまでもお待ちしております...！！！ (2021年8月28日 1時) (レス) id: 4c0d27bb14 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 初コメ失礼します。一人称は使い分ける方が良いと思います。ちょっとしたことですがこれだけで表現の幅がだいぶ違うと思うからです (2017年10月30日 19時) (レス) id: 5884d91fd1 (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - メヌエットさん» コメントありがとうございます。面白いと感じて頂けて嬉しいです！ (2017年10月30日 1時) (レス) id: 409b7a99fe (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - nana☆さん» アンケート回答ありがとうございます！更新頑張りますね。 (2017年10月30日 1時) (レス) id: 409b7a99fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Rin | 作成日時：2017年10月23日 8時
