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悲痛な叫びを上げながら、ザップは首根っこを掴まれて事務所を後にした。
ライブラの事務所は基本的に外からは狙撃対策として見えにくい場所に立地しているが、内部からだと街の様子が一望できるようになっている。
彼らはギルベルトが運転する車で駅まで行っているのだが、スティーブンとK.Kは運転手がギルベルトで本当に良かったな、と心から思った。多分彼らが走る幹線道路で、次々と爆風が上がったり、ロードサイド店舗から火柱が上がったり、まさかのギガギガフトマシフ伯爵が散歩中であったり、etc ..etc ...。ギルベルトの凄腕がなかったら、今頃彼らはミンチ肉だろう。
「こりゃあ、少年に付けたGPSは必要ないな。あの爆風が連続する先に彼らが居るのが丸わかりだ。」
「えっ、レオっちにそんな物付けてるの！？引くわー...。」
「...仕方がないじゃないか、少年は非戦闘員だ。まあ、それにしても、エイブラムスは凄いな。近づくだけで肝が冷えるよ。」
「なんかアンタと同じなのは嫌だけど、それは私も思うわ...。この勢いで、公共機関がテロにあったりしなきゃいいけど...
あら？Aっち、もう隠れんぼは終わりなのね。」
K.Kが声を掛けたその先、いつの間にか水膜を解いたAがいた。しかしいつもの高飛車な彼女はなりを潜め、隣に居るチェインにしがみ付いていた。
「なんなの、あの人！！まるで歩くホラーアトラクションよ！！もう嫌...家に帰る...」
ぎゅう、と力いっぱいチェインに抱きつくAは、彼に纏わりつく呪いに参ってしまったようだ。カタカタと震えて、顔色も良くない。
「A、大丈夫よ。彼はもう出て行ったから。呪いなら、一緒に行った銀猿が全て引き受けてくれるから。」
赤子を慰めるように、チェインはAの形の良い頭を撫で、強張った肩をポンポンと優しく叩く。
「Aっち...、そうよね、いきなり豪運のエイブラムスはハードルが高過ぎたのよ。
仕事で何回も会ってる私たちでさえコレだもの、貴女は猶の事怖かったでしょう...」
チェインとAを包み込むように、K.Kが2人を抱きしめる。流石二児の母、包容力が半端ではない。
「.....んー、紅茶でも淹れてくるよ。」
ギルベルトが不在の中、事務所に居るのは女性3人、男性1人と音速猿１匹。
行き場を失くしてしまったスティーブンは、
「...男って、こういう生き物なんだぜ、ソニック。」と、肩に乗った同性の仲間にボソリと呟き、逃げるように給湯室へと入って行った。
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9t9 - 血界戦線大好きのスティーブン推しで貴方の作品を見つけました。本当にこの作品が大好きです！ツェッドさんとか出てきたら絡みがどうなるのかとかも楽しみだし単純にこの先の物語が楽しみでなりません！！更新が止まっていらっしゃるようですがずっと待ってます！ (2022年10月19日 16時) (
レス) @page38 id: f8f6fc2c71 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃぼ(プロフ) - いつまでもお待ちしております...！！！ (2021年8月28日 1時) (レス) id: 4c0d27bb14 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 初コメ失礼します。一人称は使い分ける方が良いと思います。ちょっとしたことですがこれだけで表現の幅がだいぶ違うと思うからです (2017年10月30日 19時) (レス) id: 5884d91fd1 (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - メヌエットさん» コメントありがとうございます。面白いと感じて頂けて嬉しいです！ (2017年10月30日 1時) (レス) id: 409b7a99fe (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - nana☆さん» アンケート回答ありがとうございます！更新頑張りますね。 (2017年10月30日 1時) (レス) id: 409b7a99fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Rin | 作成日時：2017年10月23日 8時
