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___HL高級住宅街
HLの朝が顔を出すAM6:00頃、最近取り付けられた大型水槽で遊泳する者が活動を始める。水槽内に設置されたステンレス製の化粧台でブロンドを梳かし、鱗を丁寧にマッサージをする。手を抜くと、後々のむくみが目立ってしまうそうだ。自慢の大きな尾びれは裂けてしまっているが、これも念入りにチェックを欠かさない。
鏡の中の自分の姿を確認し、床に水が跳ねないように慎重に水槽から出て、そのままキッチンへ。
彼は毎日ドロドロのコーヒーを飲むので、朝は胃に優しい紅茶を淹れる。今日はリッジウェイのカモミールである。
夜に焼いておいたスコーンと先日頂いたフルーツジャムも忘れずに。
一通り朝食の用意が出来て、リビングルームの時計を確認すると、AM7:30
寝起きから覚醒するまでに30分を要する彼を、そろそろ起こさなければならない。
彼が眠る寝室へ向かい、そっとドアを開けると、キングサイズのベッドが存在感たっぷりに中央に鎮座している。以前、何故1人でそのサイズを使うのか、と聞いたが、結局はぐらかされてしまった。多分、寝相が心底悪いに違いない。
物音を立てず―足をつける事が無いので音を立てる事はないが―彼の側まで移動する。
案の定、彼はまだ夢の中だ。眠っている間は眉間のシワが取れ、かなりベビーフェイスだと思うが、まだこれは一度も彼に言った事はない。
「Good morning ,お寝坊さん。今日はカモミールよ。」
「...ん、Good morning . 本当だ、君からハーブの香りがする...。」
もぞもぞと、まだベッドが恋しいのか、目を離した隙に二度寝しそうだ。
二度寝は困るので、毎朝30分、私は彼に話しかける。返答が明瞭になった頃に、朝の務めは終了だ。今更だが、1人暮らしだった間はどうやって起きていたのだろうか。
「最近、ドモヴォーイがやけに熱心にしているわね。何だったかしら？」
「んん...？プロスフェアーの事か？」
「あぁ、それよ、思い出したわ。」
さら、と彼の指が彼女のブロンドを梳く。
もうお寝坊は終わりね、と彼女は理解した。
「...今日も綺麗なブロンドだ、A。」
「あら、綺麗なのは髪だけかしら？スティーブン。」
毎朝、寝起きから覚醒までの約30分の儀式。
これがスターフェイズ家の朝の始まりである。
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9t9 - 血界戦線大好きのスティーブン推しで貴方の作品を見つけました。本当にこの作品が大好きです！ツェッドさんとか出てきたら絡みがどうなるのかとかも楽しみだし単純にこの先の物語が楽しみでなりません！！更新が止まっていらっしゃるようですがずっと待ってます！ (2022年10月19日 16時) (
レス) @page38 id: f8f6fc2c71 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃぼ(プロフ) - いつまでもお待ちしております...！！！ (2021年8月28日 1時) (レス) id: 4c0d27bb14 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 初コメ失礼します。一人称は使い分ける方が良いと思います。ちょっとしたことですがこれだけで表現の幅がだいぶ違うと思うからです (2017年10月30日 19時) (レス) id: 5884d91fd1 (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - メヌエットさん» コメントありがとうございます。面白いと感じて頂けて嬉しいです！ (2017年10月30日 1時) (レス) id: 409b7a99fe (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - nana☆さん» アンケート回答ありがとうございます！更新頑張りますね。 (2017年10月30日 1時) (レス) id: 409b7a99fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Rin | 作成日時：2017年10月23日 8時
