ココは圏外です。【赤葦京治】 (ページ2)

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高校１年の春。

私は幼馴染みのクロと研磨がいる
音駒高校男子バレー部にマネージャーとして
入部。

昨日と今日で、同じ梟谷学園グループの
梟谷と音駒の２校で練習試合も兼ねて
合同合宿が行われている。

あ「…。」

ここどこだろう。

合宿は梟谷で行われているため
道に迷う。

黒「A？」

あ「クロ！」

運良くクロと遭遇。

黒「"クロ！"じゃねぇよ！今、学年ごとにミーティングの時間だから！マネージャーも！」

あ「え！？」

私は腕時計を見る。

あ「…。」

本当だ…。
もうすぐ予定時刻を10分過ぎようとしている。

黒「はやく移動しろ！」

あ「…。道分かんない。」

黒「…。」

私はクロに案内してもらいながら
急いで体育館へ戻る。

…

あ「すみません！遅れました！」

山「遅ぇーぞ！」

あ「ごめん！！」

孤「迷ったんでしょ。」

あ「…うん。」

さすが研磨。
分かってくれてる。

音駒の同級生は呆れモード。

そして何事も無かったかのように
研磨の隣に座り、輪に入る。

あ「…で？どんな話してたの？」

孤「いや…特には…」

赤「すみません。遅くなりました。」

と、そこへ梟谷のTシャツを着た男の子が
やって来た。

あ「あ！道迷ったんですか？まだ全然大丈夫ですよ！」

なんとなく敬語でフォローする。

赤「いや、ちょっと先輩のミーティングに参加してて…。」

あ「…。ごめんなさい！！私と同じで迷ったのかと思った！！！」

冷や汗が出る。

勝手に勘違いしてしまった！！

赤「え、迷ったの？」

あ「ここ道分かりにくくないですか？」

赤「…。」

男の子はキョトンとしている。

孤「A。梟谷の人だよ。」

あ「…。そうですよね！迷うわけないですよね！！」

やらかした。
絶対バカな人と思われたよ…。

赤「えっと、話し進んでないんだよね？」

山「うん。」

猛虎か堂々と答える。

孤「堂々と言えることじゃないし…」

研磨がボソッと呟く。

赤「…、じゃあとりあえず自己紹介から。」

そして、後から来た男の子は
自然と話し合いを進めていく。

…赤葦京治くんって言うんだ。

同じ１年生とは思えない…。

その後も赤葦くんのおかげで
話し合いはスムーズに進んだ。