千夜一夜物語《短編》 (ページ9)

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いページ9

「トモヤ！かっこいい！ほんとの人間みたいだ。ありがとうA♪」

本当に子供みたいに大喜びしてくれてるらしく、ぴょんぴょん飛び跳ねながら、私の手を握ってぶんぶん握手。
見た目が色気全開の男の人だけに、中身とのギャップがすごい。

「さあ！レッツゴー！」

「待って待って、絨毯はやめとこう！」

「へ？なんで？」

「さすがにこれで目の前降りてきたら、後悔させるとかそういう問題じゃなくなっちゃう」

「そうなの？」

「そうなの」

きょとんとしたトモヤに電車ってものを教えると、

「乗る乗る！ボク電車乗ってみたい！」

と目をキラキラ輝かせた。

和真がどこにいるかわからないことを伝えると、そんなことなら大丈夫！と言うトモヤを信じることにして、とにかく駅へ向かった。

「まるででっかいヘビ！すげぇー。」
「あんな中に入って大丈夫なの？食べられない？」
「この上からぶら下がってる輪っかなに？遊ぶの？」

見るものすべてが初めてみたいで、まるで小さな男の子を連れて歩いてるみたい。

嬉しそうにきょろきょろするトモヤを周りの人が不思議そうな顔で見てる。

だってどっから見てもカッコイイ。
中身5歳児だけど。