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休日のある日。
最近忙しすぎて、休みは休みでやらないといけないことが多すぎてゆっくりできてなかった。
久しぶりに予定がない今日。
さて、何をしよう？
「せっかくだから出かける？」
「んーん。いい。」
「なんで？お出かけ好きでしょ？家にいても退屈じゃない？」
「じゃない」
「どこでも連れてってあげるよ？」
「いらない」
「……」
聞けば聞くほどなんだかムスッとする倫也に首を傾げる。
まあ、本人がいいって言ってるんだからいいか。
ラグの上に“の”の字を書く倫也の隣に座る。
「じゃあ今日は家でのんびりしよっかぁ」
と言って顔を覗き込めば、バッと顔をあげて
「うん！」と弾けるような笑顔。
外に出たくなかったのかな？
私の膝に頭を乗せて、ごろりと寝ころぶとぎゅうっと腰に巻き付いた。
「どうしたの？」
「……」
ああ、寂しかったのかな。
最近本当寝るためだけに帰ってるだけみたいだったもんね。
「昼ごはん何がいい？倫也の好きなものにしようか」
「…オムライス」
「オムライスね。わかった」
「…ケチャップのハートも」
「ふふ、うん。ハートもね」
「えへへ」
味が変わるわけでもないのに、それだけでご機嫌になるとこがかわいい。
「他に何かしてほしいことある？」
「なんでもいいの？」
「いいよー。私にできることなら」
「じゃあ、今日一緒に寝てもいい？」
くるりと仰向けになって、まっすぐ私を見あげる。
なんでもいいといった手前だめとは言えない…。
「…今日だけね…」
「やった！」
私のお腹にぐりぐりと顔を擦り寄せる様はまるで猫。
まあ、いっか。たまには。
その黒髪を指で梳かすと、気持ち良さそうに目を細める。
「鈴でもつけようかな」
うちの黒猫は、はてなを浮かべて小首を傾げると、また目を閉じた。
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作成日時：2019年5月30日 19時
