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私、邪魔。
壁に手をついてフラフラと路地裏に入ると、自分が情けなさ過ぎてしゃがみこんだ。

なんで、あれ、なに?
浮気してたの?
言い訳とかそんなんじゃなくて、私が。
私のほうが邪魔なの?

全然気づかなかった情けなさとか、
怒りとか、でもやっぱりまだ好きという感情がぐちゃぐちゃと混ざり合う。

なんの涙かわからないけど、とにかく止まることなく流れていく。


「そこのお嬢さん」


突然頭の上から声がした。
鼻もズルズルだしメイクなんて涙でボロボロ。人様に見せれるような顔じゃない。

顔を上げずに蹲る。

でもそこにいる人の気配はいつまでたっても動く様子がなく、しかた無くおずおずと顔を上げると、そこに居たのはまるで絵本から抜け出てきたようなローブを纏った老婆だった。


「なんですか…」
「お嬢さん、あんたはツイてるよ」

は?呆れた。どこ見ていってんの?タイミング…。


「今あんたには1000年に一度の幸運の星が見える」

「あの、」

「あんたに幸運が舞い降りる!それを愛でれば世界一の、いや宇宙一の力を手に入れるじゃろう」


おばあさんは言うだけ言うと、そそくさと去っていった。

なんかの勧誘?
こんなところで弱ってると、悪い人に付け込まれる。
早く帰ろう。

ぼろぼろの顔をゴシゴシと拭って俯き急いで家へ向かった。

い→←ん



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作成日時:2019年5月30日 19時

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