ん ページ2
私は一番やってはいけないことをした。
出張で県外に出ていた私は、思いの外仕事が早く片付いて、一日早く帰れることになった。
最近なかなか会えてないし、内緒で和真のマンションに会いに行って驚かせちゃお!
これがすべての間違い。
彼氏がいる人に言いたい。絶対に予定外の突撃訪問はお勧めしない。
ルンルンでスーパーで買物を済ませて、合鍵で部屋に入ると、見慣れないパンプスが綺麗に揃えて置いてある。
ん?
そこでやめとけばよかったのに、脳内お花畑だった私はそのままリビングへと歩を進めて、ドアを開けたそこで絡み合った男女を発見…。
絶賛、女の上に覆いかぶさっている彼氏を見てしまった。
ベタに買い物袋はどさりと床におちて、卵が変な音をたてて割れた。
私のメンタルのほうがすごい音したけど。
目が合った彼は、悪びれる様子もなく
「あー…、邪魔なんだけど?みてわかんない?」
と、言い放った。
どこをどうやって歩いたのか。気づけば私は駅前の道をフラフラ歩いてた。
どんどん追い越していく周りの人が、のろのろ歩く私を邪魔そうに一瞥して通り過ぎていく。
どん!
肩に強い衝撃。
痛っ…と思った同時に尻もちをついていた。
「ちっ、邪魔!」
ぶつかった男の人が、舌打ちしたのが聞こえた。
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作成日時:2019年5月30日 19時