youth 7 ページ7
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母「Aー、慎ちゃんにおかず持って行ってー」
「えーなんで？いいけど」
母「慎ちゃんのパパとママ今日2人とも帰り遅いんだって、よろしくね」
「はーい」
サンダルを履いて、隣にある慎太郎の家に向かう。
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「お邪魔しまーす」
家の中に入ったけど、物音ひとつ聞こえない。
あれ？リビングの電気ついてないじゃん。
でも玄関に脱ぎっぱなしの慎太郎の靴があるから、中にいるはず。
「慎太郎ー？」
部屋でゲームしてもしてるのかな？と思い、
階段を上ってすぐにある慎太郎の部屋のドアを開ける。
「...なんだ笑」
慎太郎は、ベッドでお腹を出して爆睡してた。
風邪引いたら可哀想だから、タオルケットをかけてあげた。
「あ、...」
ふと慎太郎の机に目をやると、保育園の頃に撮った私とのツーショット写真が立ててあった。
その隣には、一緒にしおりにした四つ葉のクローバー。
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慎『A、もうむりだよ、みつかんないって』
『やだ！ぜったいみつけるの！』
慎『もうくらくなるし、あきらめようよ』
『...あ！あった！あったよしんたろー！』
慎『ほんとだ！すげー！四つ葉のクローバーだ！』
『これみつけるとね、しあわせになれるんだって。わたし、しんたろーとあそんでるときがいちばんしあわせ！』
慎『じゃあ、おっきくなったら、おれたちけっこんしよーな！』
『うん！しんたろーとけっこんする！』
慎『やくそくだからな！』
『うん！やくそく！』
────────────────────────
淡くて懐かしい思い出が、脳裏に浮かぶ。
あんなこともあったなあ。
慎「ん...A？」
「ごめん、起こしちゃった？」
慎「んや、そんなことないよ」
慎太郎は目を擦りながら、むくっと起き上がった。
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作者名：姫野
| 作成日時：2022年9月3日 22時
