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youth 44 ページ44
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慎「...A、来週誕生日だろ」
「え、？うん、そうだけど」
慎「Aが喜びそうなもの、買ってやりたかったんだよ」
「え...」
私の、誕生日のために...？
そのためにわざわざ、毎日夜遅くまでバイトしてたの？
嬉しさと驚きが混在して、どんな表情をすればいいかわからなくなる。
慎「去年はまともなもの買ってやれなかったからさ」
「じゅうぶん嬉しかったよ、！」
慎「もっともっと、Aの喜ぶ顔が見たかったんだ」
ああ、私の馬鹿。
慎太郎は全部私のためにしてくれてたのに、勝手に勘違いして距離をとるようなマネをして。
本当に、私は大馬鹿者だ。
「...慎太郎、私はね」
慎「ん、」
「慎太郎が一緒にいてくれれば、それでじゅうぶんなんだよ」
これが、1番慎太郎に伝えたいこと。
私にとって1番大切なのは、無条件に慎太郎の隣にいられること。
慎「俺もおんなじだよ。Aが隣にいてくれれば、他に何もいらない」
「そう、なの？」
慎「そうだよ？ずーっとさ、ふたりで笑っていられればそれでいいんだよね」
慎太郎も、私と同じ気持ちでいてくれてた。
そんな事実に、涙が溢れて止まらなくなる。
慎「もー、ほんっと泣き虫なんだから」
「...うるさい、」
アハハって笑った慎太郎が、私の頭に大きな手を乗せてくれる。
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作者名：姫野
| 作成日時：2022年9月3日 22時
