youth 41 ページ41
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「でも、付き合いたいなんて思ってないから。彼女がいるのに、気持ち伝えたりしてごめんね」
慎太郎は、開いた口が塞がらないというような表情。
そうだよね、ずっと一緒にいて今さら好きだなんて。
何も知らずに隣にいた時間が、どれだけ幸せだったかって
今になって気付いても、もう後戻りはできない。
「...じゃあね」
伝えたかったことは言いきったし、これ以上なんて求めてない。
だからもう、帰ろうと思って背を向けた。
慎「待てよ、！」
「...なに？」
慎「なんで自分の言いたいことだけ言って帰ろうとすんだよ」
それなのに、私の手首を掴んで止める慎太郎。
そこから慎太郎の熱が伝わってきて、こんな時なのにドキドキしてしまった。
慎「俺も言いたいことあるよ」
「離して」
離さないで。
慎「離さない」
「もう慎太郎のことで振り回されたくないの」
振り回されても、一緒にいたい。
慎「...思ってもないこと、言ってんじゃねぇよ」
「...思ってるよ」
慎「じゃあなんで泣いてんだよ」
慎太郎から私の顔は見えていないはずなのに、なんで涙が零れたことに気が付くの。
「...もう、嫌いになりたい」
慎「それが嘘だってことくらい、俺には分かるよ」
こんな時に幼なじみ出してこないでよ。ずるいよ。
自分の中でケリつけようとしてるのに、諦めきれないじゃん。
慎「こっち向いて、A」
「、やだ」
慎「好きだよ」
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作者名：姫野
| 作成日時：2022年9月3日 22時
