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youth 38 ページ38
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「ごめん、ごめんね樹くん...」
樹「別に、最初から好きなわけじゃなかったし」
あの日と同じようなセリフ。
だけどあの日と違うのは、私がそれを嘘だと分かっていることと、樹くんの顔がなんとなく晴れ晴れしていること。
私は、どこまでも自分勝手で最低な人間だ。
「ありがとう...」
樹「...何も、してやれなかったよ」
辛くてどうしようもなかった時、樹くんが話を聞いてくれた。
夜遅くまで付き合ってくれて、家まで送ってもらった。
短い間だったけど、一緒にいる時間は慎太郎のことを忘れさせてくれるくらい、充実していた。
「...樹くん、幸せになってね」
樹「Aちゃんもな」
私の肩をぽん、と軽く叩いて樹くんは去っていった。
ねえ樹くん、こんな私を好きでいてくれてありがとう。
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「ねえ、慎太郎は、？」
ジェ「さっき出てったよ」
「そっ、か...」
ジェ「慎太郎が帰ってきたら、ちゃんと話してみな」
今日もきっと、彼女と一緒にいるんだ。
慎太郎が家に帰ってきたらちゃんと話したい、けど
彼女といるところを見たら、1度出た勇気がまた萎んでしまいそう。
ジェ「お前らなら大丈夫だよ」
...私たちなら、大丈夫。
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作者名：姫野
| 作成日時：2022年9月3日 22時
