こっちむいて！ドンヒョク (ページ6)

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「へえー、じゃあお姉さんはそのドンヒョクって人にずっと片想いしてたけど、それが今さっき玉砕したわけね。」

先程のイケメンは自分をジェノと名乗った。

私もやはりどこか寂しいところがあったのか、隣に座るそのイケメンを特に咎めもせず受け入れた。

断じて彼がイケメンだったからというわけではない。そこ！面食いって言ったの誰だ！！先生は怒りましたよ！！

「ジェノくん、仮にもさっき振られたばっかの女にそんなはっきり言わなくても.....。あ！！私の唐揚げ！！！」

ジェノくんの言葉に柄にもなく落ち込んでいると、「これを食べたら帰りなさい」と言わんばかりに大将に提供された唐揚げが、いつのまにかジェノくんの箸に摘まれていた。

「ふふ、ぼーっとしてるのが悪いんだよ、獣はいつでも美味しい獲物を狙ってるからね。じゃあ頂きまーす。」

「私は男だけでなく唐揚げにも振られる運命.....。」